女「犠牲の都市で人が死ぬ」 男「……仕方のないこと、なんだと思う」
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118:名無しNIPPER[saga]
2017/09/08(金) 20:24:14.58 ID:c9qxGCK40

 途端に皆の目の色が変わる。
 トカゲがいた。しっぽの短い、普通にいそうでいない、地上でみた初めての生物。

「捕まえよう」と三番が言う。
以下略 AAS



119:名無しNIPPER[saga]
2017/09/08(金) 20:24:42.71 ID:c9qxGCK40

「待ってください隊長」
「どうした一番」
「危険生物が存在する可能性がでたんですから、決め事を作っておくべきです。襲われたらどうするか、とか」

以下略 AAS



120:名無しNIPPER[saga]
2017/09/08(金) 20:25:37.77 ID:c9qxGCK40

 ……気づく者、といえばいいんだろうか。
 レジスタンスの真実を知る僕は、統制のシステムに、政府が並々ならぬ労力をかけていることを知っている。例えば……批判の統制をするために、その批判者は実は政府の回し者だったりする。一般的集団心理を利用した誘導法。誰かが不満の声を先頭に立ってあげているなら、自分が先頭に立つ意味はない。ついていくだけでいいのだ、といった誘導。
 しかし、これだけのことをしても、これほど長い時間、完璧に統制できるかどうかは難しい。その難しいことをボスが担ってはいるが……。
 ボスは裏の支配者が「いる」と言っていた。だがやはり、想像以上になにも足取りをつかめていないのではないのだろうか?
以下略 AAS



121:名無しNIPPER[saga]
2017/09/08(金) 20:26:06.99 ID:c9qxGCK40
続く


122:名無しNIPPER[sage]
2017/09/09(土) 20:10:48.95 ID:uCAIC+q0o
面白いよ
乙乙


123:名無しNIPPER[saga]
2017/09/09(土) 23:04:41.56 ID:43vqk7Yd0



 進行は順調だった。危惧されていた危険生物との接触もなく、半日。生物はほとんど見かけなかった。見たのは最初に見たトカゲと、ムカデのような虫。きっとこれら以外にも生物の種類は生存しているはずだが、絶対数が少ないのか、遭遇できていない。
 見つけた生物にもあまり近寄らなかった。トカゲはどうせ逃げられるとわかっているし、あのトカゲの進化のことを考えると、防護服があるとはいえ、虫の毒やらも怖い。当然、地表の虫の解毒剤などないので接触は危険だった。
以下略 AAS



124:名無しNIPPER[saga]
2017/09/09(土) 23:05:15.15 ID:43vqk7Yd0
「どうしたんだ?」
「あの……その……」
「焦らすな。可能性だけの話でもいい。話してみてくれ」
「……」

以下略 AAS



125:名無しNIPPER[saga]
2017/09/09(土) 23:06:20.96 ID:43vqk7Yd0

 一番が無理やり振りほどく。
 もう一度走ろうとして……やめた。
 二番の表情。泣き出しそうな顔。

以下略 AAS



126:名無しNIPPER
2017/09/09(土) 23:06:52.02 ID:43vqk7Yd0

 思えばここは、変だ。常に違和感が付きまとう。ここにある。ここにない。境界線があいまいになることが、しばしばある。存在しているのに存在していないという矛盾の塊。しかし、稀に強い存在感のようなものを感じるのだ。そこに実体はない。だが、おかしい。奇妙だ。一連の結果をすぺて偶然で片づけるのは無理があるような気がする。

「広がれ」

以下略 AAS



127:名無しNIPPER[saga]
2017/09/09(土) 23:07:32.49 ID:43vqk7Yd0

「え……?」

 卓也は呆然としていた。何が起きているのかわからない、といった感じで。
 一番の顔から血の気が引く。人は本当に怒ると顔は紅潮よりも白くなる。本格的に暴力を働く時は、血管を収縮させ、致命的な傷をうけても出血が減るようにと体が準備をするからだ。
以下略 AAS



128:名無しNIPPER[saga]
2017/09/09(土) 23:08:23.78 ID:43vqk7Yd0

「大丈夫か?」と隊長が言う。

 震えながら一番は頷いた。
 隊長が周囲を見渡す。
以下略 AAS



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