354:名無しNIPPER[sage]
2017/10/06(金) 22:30:06.77 ID:1qa5QjZrO
毎度更新を楽しみにしてるけど、歯は大丈夫何だろうか…
355: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/10/07(土) 23:00:52.58 ID:j0u6iqnt0
外観こそ歪なオタマジャクシだが、大きさは今や胴体と頭部を含めて5,6Mは越えた化け物。
神話に出てくる怪物蛇の幼体だと言っても信じてしまいそうなそいつの、強大極まりない肺活量を一杯に利用した咆哮が廊下に木霊する。物理的な衝撃すら感じる大音声を間近に聞き、鼓膜が痛みを伴いながら破れる寸前まで震動し、口から新たに撒き散らされた潮の臭いがする水分を全身に浴び────間抜けなことに、ここまでされて俺達はようやく我に返る。
『マァアアアアアアアッ!!!!』
356: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/07(土) 23:48:31.75 ID:j0u6iqnt0
廊下をほぼ隙間無く埋めるほどデカイ相手に対して、5メートルと離れていない位置からの銃撃。きっとチンパンジーだって外さないに違いない。
『キィアアアアアアアアアッ!!!!!』
頭部を覆う真っ黒い表皮の上で銃火が爆ぜて廊下を照らす。案の定とでも言うべきか効果は無く、満腹からは程遠いらしい化け物は蛇の如く床を這って俺達へと躙り寄る。
357: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/10/08(日) 08:27:13.41 ID:X++56mtf0
undefined
358: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/08(日) 08:31:00.90 ID:X++56mtf0
(;゚∋゚)《Wild-Cat、こちらOstrichだ!裏口で新型の深海棲艦と交戦中!》
(,,;゚Д゚)「奇遇だな、こっちも同じ状況だ!敵の形状は!?」
(;゚∋゚)《地下二階への突入口に立っていたロシア軍兵士1名の“内部”から乳幼児型の幼体が出現、その後交戦中に肥大化!現在は蛇、或いはオタマジャクシのような形状の非ヒト型深海棲艦になりこちらに攻撃を仕掛けてきている!》
359: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/08(日) 10:06:28.01 ID:ADV0ZPzsO
憎まれ口を叩きつつも、時雨の行動は迅速だった。25mm連装機銃を素早く構え直し、動きの激しさに反して眠たげに半開きにされていた奴の眼球へと銃火を叩き込む。
『ギュエアッ!!!!?』
悲鳴を上げて奴が頭を跳ね上げる。天井にドデカイ穴が開いて頭部の上半分が埋まり、青白く光る胴体が剥き出しになった。
360: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/10/10(火) 21:50:38.45 ID:jnMs5GG00
濛々と舞い上がり辺りに充満した土煙は、廊下の湿った空気と上に口を開けたデカイ換気口のおかげで幸いにも直ぐに収まる。天井から入ってくる地上階のライトが、事切れた化け物を照らし出した。
(,,;゚Д゚)「……」
手斧による裂傷が右側頭部の中心にざっくりと刻まれ、傷口を境として頭部全体がダンプカーに全速力で衝突されたかのようにへし折れ拉げている。左側は壁に完全にめり込み、殴打されたときの衝撃で飛び出した眼球が真下に転がっていた。
361: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/10(火) 22:02:25.44 ID:jnMs5GG00
ブレイドを振り上げ、一度潰れた頭部の鼻先辺りを斬りつける。ついで目元と胴にも一撃ずつ加え、身動き一つないか、微かな息づかいでも聞こえないか全神経を集中して探る。
本当はこの僅かな時間でも切り上げて地下二階へ踏み込みたいところだが、相手は深海棲艦だ。一秒の油断が原因で部隊が全滅したっておかしくない。
(,,゚Д゚)「こっちの“新型”は江風が撃破した!Ostrich、そっちは!?」
362: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/10(火) 22:48:23.02 ID:jnMs5GG00
(; ̄⊥ ̄)「Огонь!Огонь!Огонь!!!」
『『『キャアアアアハアアアハハハハッ!!!』』』
床に伏せた俺と江風の上を、ファルロ達ロシア兵と“海軍”兵の一斉射が飛び過ぎる。腐りかけの人体が銃火の雨で弾け飛ぶ音が頭上から降ってくるが………足音は押しとどめられつつも止まる気配は全くない。
363:名無しNIPPER[sage]
2017/10/11(水) 01:16:05.99 ID:cRjMX2aA0
これはまたえげつない
化け物相手に特化した戦力でもいれば違いそうだけど、小型かつ俊敏な駆逐艦だから室内戦もいけるのか…
364: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/10/13(金) 23:24:27.58 ID:m2mV5F3y0
そして俺達としても、例えデカかろうが翻弄した上で各個撃破できる一体一体よりも数に任せて押し寄せられるこのやり口の方が遙かに厄介だ。
幸いなことに耐久力・生命力はこの形態だと非ヒト型の深海棲艦と比較しても大きく劣るようだが、こっちの銃撃がほとんど役に立たないことには変わりが無い。必然、火力が不足している俺達は白兵戦闘を強いられるわけだがそうなると数的不利の影響が諸に出る。
最悪、乱戦の最中時雨や江風に“事故”が起きないとも限らない。
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