ある門番たちの日常のようです
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360: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/10/10(火) 21:50:38.45 ID:jnMs5GG00
濛々と舞い上がり辺りに充満した土煙は、廊下の湿った空気と上に口を開けたデカイ換気口のおかげで幸いにも直ぐに収まる。天井から入ってくる地上階のライトが、事切れた化け物を照らし出した。

(,,;゚Д゚)「……」

手斧による裂傷が右側頭部の中心にざっくりと刻まれ、傷口を境として頭部全体がダンプカーに全速力で衝突されたかのようにへし折れ拉げている。左側は壁に完全にめり込み、殴打されたときの衝撃で飛び出した眼球が真下に転がっていた。

何というか……“斬撃”を受けた屍には逆立ちしたって見えっこない。

(,,;゚Д゚)「……その白兵武器、ハンマーだったか?」

「は?いや、斧だけど?」

俺の疑問に、江風は心底不思議そうな表情を浮かべて右手に持った得物を掲げる。天井からの照明に照らされたそれは確かに紛うことなく斧であり、黒い刃が鈍く光っている。幾らか分厚いことは事実だが、それでもあくまで想定されている用途は明らかに“切断”だ。

少なくとも、夢の国で電飾を発光させてエレクトリカルパレードに参加していそうな造形のデカ物を“叩き潰す”ようには、設計されていない。

「なぁギコさン、これがどうしたンだい?」

(,,゚Д゚)「………いや、何でも無い。すまんな、変なことを聞いた」

「疲れてんのかい?しっかりしてくれよな」

(,,゚Д゚)「あぁ、気を引き締めておくよ」

深く考えるのはやめよう。非常識が服と筋肉を纏っているような指揮官の下にいるこいつらを、常識で語るのがそもそも間違っている。


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