白菊ほたる「プロデューサーさんは呪われました」
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3: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:25:10.56 ID:eRMrD4p40
彼女との出会いは今から1カ月前に遡る。
白菊ほたる。
4: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:29:05.89 ID:eRMrD4p40
そんな呑気な考えをあざ笑うかのように、白菊ほたるはその不幸ぶりをいかんなく発揮していった。
トレーナーさんが急に風邪をひいてレッスンができなくなったり、一緒に営業に行こうとすると車のタイヤがパンクしていたため、大慌てでタクシーを拾わなければならなくなったり。
5: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:34:37.98 ID:eRMrD4p40
♦
芸能活動を1年続けていただけはあり、基本的なことはしっかりできていた。
華奢な見た目に反して体力もあったし、ボーカル・ダンス・ビジュアルなどのレッスンも、トレーナーさんがニコニコで報告してくるほどにはよくできている。
6: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:38:48.89 ID:eRMrD4p40
「なあ、ほたるはどうしてアイドルになったんだ?」
ずっと疑問に思っていたことだ。この気の弱さのくせに、事務所が3回もつぶれるといったハードな体験をしながら、なぜアイドルをやろうと思い続けているのか。
7: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:43:19.40 ID:eRMrD4p40
♦
スタジオ内がざわついている。
アイドルたちがトークをする番組。
8: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:50:32.28 ID:eRMrD4p40
「ほんとにあんたがいるとロクなことが起きないわね」
振り向くと、スラリと背の高い少女がこちらをにらんでいた。 ほたると同じく出演予定だったアイドルだ。
9: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 16:56:00.11 ID:eRMrD4p40
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時刻は 18 時を過ぎている。
トレーナーさんと今後の打ち合わせをしようと思っていたのだが、事務処理にだいぶ手間取ってしまい、予定よりもだいぶ遅くなってしまった。
10: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 17:03:23.02 ID:eRMrD4p40
「プロデューサーはお仕事はできますけど、おもしろみのない人ですね。まるでマニュアル通りに動くロボットみたいです」
かつて担当していたアイドルにそう言われたことを思い出す。もう就業時間が過ぎたからと彼女のレッスンに付き合ってほしいという話を断ったときだった。
それから仲もギクシャクして、俺は彼女の担当を外れることになった。
11: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 17:05:26.06 ID:eRMrD4p40
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不幸は突然やってくる。
12: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 17:09:45.52 ID:eRMrD4p40
「ほたる!! 怪我はないか!!」
あまりの事態に呆然としていたが、慌ててほたるに駆け寄る。
13: ◆eU2UNg43MI[saga]
2017/07/15(土) 17:15:48.56 ID:eRMrD4p40
「そういえば、なんであのとき植木鉢が降ってくるってわかったんだ?」
なぜ知っていたかのようにあのタイミングで、植木鉢落下を予測できたのか。その答えが気になってしかたなかった。
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