【デレマス】「先輩プロデューサーが過労で倒れた」完結編
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◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:18:07.43 ID:JPdS/Cks0
ほたるが作っている壁は厚い。それでも、ほたるはまだ折れていない。だからこそ、アイドルでいようとし続けている。
それなら、まだどこかに突破口があるはずだ。
やがて、ほたるが口を開いた。
「ほんとうに、いつものことなんです。私、不幸にみまわれることが多くて、これまでも所属事務所が倒産したり、身の回りのひとが事故にあったり、病気になったり……イベントも、なにかトラブルがあったり、皆さんに迷惑をかけてしまって……」
以下略
AAS
34
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:19:52.22 ID:JPdS/Cks0
「あー……茜、みんなの分のドリンクをなにか買ってきてくれないか」
俺は茜に千円札を渡す。
「わかりました!」
以下略
AAS
35
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:21:10.24 ID:JPdS/Cks0
「ほたるちゃんっ!」
ほたるの声を、茜の叫ぶような声がかき消した。
茜はほたるほうへずんずんと歩いて行く。
その途中で一度俺に向きなおり、さっき俺の渡した千円札を差し出してくる。
以下略
AAS
36
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:23:11.94 ID:JPdS/Cks0
屋上へ向かう階段の前に、ほたるは立っていた。
階段の途中には茜が立って、ほたるに向かって手を差し伸べている。
ほたるは追いついた俺のほうを見る。
ほたるは迷っているようだった。
右手は握り締めて、胸の前に。
以下略
AAS
37
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:26:39.98 ID:JPdS/Cks0
「ほたるちゃん、このまえのラジオのとき、手を握ってくれてありがとう。私、あのとき、ほんとうにうれしかったよ。だから、お返ししたいと思ってたんだ」
屋上の扉の前に二人は立つ。その後ろに俺たちが追い付いていた。
「つぎは、ほたるちゃんの番」
以下略
AAS
38
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:27:52.75 ID:JPdS/Cks0
「おっ」
俺は声を出していた。
ほたるが、笑っていたように見えたからだ。
そのとき、風だけが一瞬止まった。
以下略
AAS
39
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:29:47.63 ID:JPdS/Cks0
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「ほたる、そのままじゃ風邪ひくぞ。会場のスタッフに依頼して控室に着替えを用意してもらった。フェスティバルは押しで決行だそうだから、始まる前に着替えてくれ」
「はい、ありがとうございます」
以下略
AAS
40
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:31:02.46 ID:JPdS/Cks0
後日のプロデューサールーム。
俺は黙ってキーボードを打ち続ける。
デスクに置かれたフォトフレームは、茜たちの写真のスライドショーが流れている。
この写真も、だいぶ増えた。
俺は手を止め、フォトフレームを一瞥する。
以下略
AAS
41
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:34:34.43 ID:JPdS/Cks0
友人の崇敬な水木聖來Pは言っていました。次の総選挙はもう始まっていると。
次回は21日の更新を予定しています。日付超えないように気をつけます。
フィナーレに向けて、もう少々お付き合いくださいませ。
42
:
名無しNIPPER
[sage]
2017/07/15(土) 00:43:10.81 ID:Qba8K57W0
ほたると離れるのが何よりの不幸なんだよ
って言いたい乙
43
:
◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/21(金) 20:11:26.26 ID:CDK467qC0
プロデューサールームの中はおおかた片付け終えた。
改めて眺めてみれば、俺には広すぎる、過大な部屋とデスクだったと思う。
デスクのモニターの横には、茜たちを撮った写真をスライドショーで流し続けるフォトフレーム。
俺はそれをしばし見つめてから、パソコンのメールソフトを立ち上げる。
以下略
AAS
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