【デレマス】「先輩プロデューサーが過労で倒れた」完結編
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◆Z5wk4/jklI
[saga]
2017/07/15(土) 00:23:11.94 ID:JPdS/Cks0
屋上へ向かう階段の前に、ほたるは立っていた。
階段の途中には茜が立って、ほたるに向かって手を差し伸べている。
ほたるは追いついた俺のほうを見る。
ほたるは迷っているようだった。
右手は握り締めて、胸の前に。
左手は不安そうにスカートの裾を掴んでいる。
「プロデューサーさん、私……」
「ほたる、茜たちと向き合ってみてくれ」
ほたるは小さく口を開閉させて、それからゆっくりと茜のほうへ向き直る。
俺はその後ろに立った。
「ほたるちゃん!」茜は微笑む。「ほたるちゃんは不幸なんかじゃありません! もし不幸なら、不幸ごとキラキラすればいいんです! 私たちだって一緒ですから! 行きましょう!」
俺はほたるの背をそっと押す。
ほたるは迷うような足取りで、それでも少しずつ、茜のほうへ歩いていく。
階段をのぼり、ほたるは差し出された茜の手を、おずおずとにぎった。
茜はそれをぎゅっと握ると、強くひとつ頷いて、ほたるを引いた。
ほたるは茜に引かれて、茜と一緒に階段を上る。
「私はほたるちゃんと一緒に居て、困ったことなんてありません! ううん、楽しいことばっかりでした! だから、ほたるちゃんも私たちと一緒に居たいと思ってくれたら、嬉しいです!」
茜はほんのすこし頬を染めて、ほたるに言う。
「……ありがとう、ございます」
ほたるは恥ずかしそうに笑った。
階段を上ると、その途中には春菜が立っていて、茜のときと同じように、ほたるに手を差し出している。
「ほたるちゃん」春菜は言いながら、もう片方の手で眼鏡のテンプルをつまむ。「私も、自分に自信がなくて、怖かったときがありました。怖いっていう気持ちに身を預けるのって、簡単なんです。でも、それじゃだめなんだって、不安に立ち向かっていかなきゃって今は思えます。私を支えてくれる人達にも、眼鏡にも、失礼になってしまいますから。……そう教えてもらったんです。ほたるちゃんも、立ち向かってください。大丈夫です、私たちも一緒に、立ち向かいますから!」
茜はほたるとつないでいた手を離し、ほたるの背を軽く押す。
ほたるは階段をのぼり、春菜の手をとった。
二人は階段を上っていく。
「怖いと思ってるときって、怖いものが普段より大きく見えるみたいなんです。レンズのくもりが取れて、怖がらずに見られるようになったら、そんなに怖がらなくてもいいんだって思えるようになりましたよ。だから、きっとほたるちゃんも大丈夫です」
春菜は微笑む。
「もしも一人で不安なら、眼鏡どうぞ。私たちが、ほたるちゃんの眼鏡になりますから」
階段を上ると、踊り場には比奈が立っていて、ほたるに手を差し出している。
「春菜さん……」ほたるは春菜の顔を見て、それから比奈のほうを見る。「比奈さん」
「ほたるちゃん」比奈は穏やかに微笑む。「アタシはほたるちゃんがいないユニットなんて考えられないっス。そういうコンセプトだからとかじゃなくて、アタシは五人のうち誰が欠けても嫌っス。そんなところまできてしまったっス」
春菜はほたるとつないでいた手を離し、ほたるの背を軽く押す。
ほたるは階段をのぼり、踊り場に居る比奈の手をとった。
二人は階段を上っていく。
「物語の主人公には困難がつきもので、それを乗り越えてこそ輝くっス。アタシたちは五人でひとつのユニットなんスから、ちょっとの不幸くらいチームワークで乗り越えるっスよ。一蓮托生っス」
屋上へ向かう階段を上がると、その途中には裕美が立っていて、ほたるに手を差し出している。
「ああ……」
ほたるは裕美を見上げて、泣きそうな声をあげる。
比奈は頭を掻く。
「筋書きをくれる腕のいいプロデューサーもついてるッス。もっと気楽に、乗っかっていいと思うっスよ」
比奈はほたるとつないでいた手を離し、ほたるの背を軽く押す。
ほたるは階段をのぼる。
裕美はほたるの両肩に手を置き、ほたるを見つめ、それから背中に手を回して、優しく抱きしめた。
しばらくそうしてから、裕美はほたるから身体を離して、ほたるの手をとった。
二人は階段をのぼっていく。
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