132: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:08:04.51 ID:0mGdZrJv0
人の気配に私は顔を向けた。
見覚えのない中年の男性がこちらにやってきていた。
133: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:11:48.04 ID:0mGdZrJv0
「だが、装飾は装飾だ。あくまでその人を輝かせるための。その装飾品に拘って、舞踏会を欠席するなんてありえるかな?
彼女達はもう、立派な装飾品を持ってる。彼女達に似合った、ぴったしの。なのに彼女達はまだ装飾品を付けたいと言う。
それも、今の彼女たちには似合わない古ぼけた装飾品だ。
134: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:13:13.31 ID:0mGdZrJv0
「……きっと、大事な思い出なんです。周りからは古ぼけて見えても……見えてるからこそ、本当の輝きを見せてみたいと思うんです」
「他の装飾品は、大事じゃないっていうのか?」
135: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:23:38.98 ID:0mGdZrJv0
136: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:24:52.36 ID:0mGdZrJv0
「あ、未央ちゃん! おっはよー」
137: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:26:22.27 ID:0mGdZrJv0
私は客席に目を向ける。何千も並んでいる客席に。
138: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:27:43.16 ID:0mGdZrJv0
息をつまらせゆっくりと手を退けて。
ぽろぽろと涙を流しながら、満面の笑顔を浮かべていた。
139: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:30:10.44 ID:0mGdZrJv0
140: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:34:36.83 ID:0mGdZrJv0
どこまでも、自分はわがままだ。我ながら少し呆れてしまう。
141: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:35:33.00 ID:0mGdZrJv0
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