本田未央「Re:サンセットノスタルジー」
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135: ◆saguDXyqCw
2017/06/19(月) 00:23:38.98 ID:0mGdZrJv0





 晴れた日だった。

 駅から降り立った私達は、長いエスカレーターに乗って駅を出た。

 行きかう人混みを抜けて駅を出ると、右手に観覧車を望むことができた。

 生ぬるい風に乗って、潮の匂いが鼻をくすぐった。


「いい天気だね、未央ちゃん」


 風に飛ばされぬよう、帽子を手で押さえていたあーちゃんが小さな顎を傾け、空を見つめていた。

 青一色の空に、燦々と輝く太陽に目を細める。


「うん、そうだね」


 それから視線を、私達の正面にある大きな建物に目を向けた。

 そこは首都圏でも有数の多目的大型ホールだった。

 ライブは明日。

 今日は前日リハーサルの日だった。

 私はあーちゃんと一緒に電車でやってきた。

 広々としたホールの前は、すでに準備でごったになっていた。何百人ものアイドルを支える、何千人もの人々。

 機材を運び込む彼らの脇を抜けてホールに入る。控室に向かう。

 予定の時間よりまだ早かったが、かなりの数のアイドル達が中にはいた。

 控室はあーちゃんや茜ちんとは同じだけど、しぶりんやしまむーとは別だった。

 見たところ茜ちんの姿はない。まだ来てないのか、別の部屋に遊びに行っているのか。

 過ごし方は様々だ。念入りに鏡の前でチェックする人もいれば、リラックスしたように話してる子たち。

 緊張した面持ちで当日台本とにらめっこしている子。

 そしてマイペースな人も。







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