22: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:32:16.55 ID:NUfsjtd3o
ダイヤが不思議そうにこっちを見ているのがわかったけど
目を合わせずにそのまま続ける。
23: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:32:44.49 ID:NUfsjtd3o
ダイヤ「女の子扱いして欲しいと?」
鞠莉「別にそこまでは求めてないけど……。……なんていうか……わたしがどこまで広い場所に目を向けても、果南の世界はここまでなんだなって」
24: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:34:23.59 ID:NUfsjtd3o
鞠莉「なのに……気付いたら、果南は稼業を継ぐためにここに残り続けて……わたしは一人遠くの大学へ──きっとそのうちもっと遠くへ行く」
ダイヤ「…………。」
25: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:34:51.28 ID:NUfsjtd3o
ダイヤ「……きっと、貴方と果南さんでは生きる時間が違うのですわ。」
鞠莉「……そうだね」
26: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:35:17.69 ID:NUfsjtd3o
鞠莉「Sorry. ダイヤ……。ダイヤの言うとおり、わたしのための席なんだからわたしがSmileyじゃなくちゃね」
ダイヤ「いえ、いいのですよ。……貴方の気持ちもわかりますから。お互い自分の意思だけでままならないモノがあると苦労しますわね。」
27: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:47:37.40 ID:NUfsjtd3o
程なくして、船舶が目的地に着いたようだ。
28: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:48:05.38 ID:NUfsjtd3o
ダイヤ「……一応ね。網元の娘ですし、持っていて損するものでもないですから」
果南「今役立ったじゃん」
29: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:48:48.68 ID:NUfsjtd3o
鞠莉「何?」
ダイヤ「……その先にある世界が果南さんの世界です。……しっかり、目に耳に……そして、心に……焼き付けてくるのですよ。」
30: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:57:21.61 ID:NUfsjtd3o
久しぶりに潜る海はとても静かだった。
先に潜った果南が手でこっちだよと手招きしていた。
31: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:57:48.45 ID:NUfsjtd3o
果南『いつか、一緒に見に行こうね!』
──子供の頃、果南の家で一緒に読んだ本に載っていた内浦の珊瑚礁。
32: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2017/06/12(月) 23:58:20.15 ID:NUfsjtd3o
──トントン
鞠莉「……?」
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