69:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 09:58:09.14 ID:N3+S3TwnO
「ちょっと、千歌ちゃん」
と、千歌ちゃんの反応を覗う。
「いいなあ」
70:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 11:08:20.67 ID:N3+S3TwnO
どうやら、元々は私のパパに頼んで、高校を訪れる予定だったらしい。
観光してもらえるのは、正直、地元を好きになってくれる人が増えるようで嬉しい部分もあった。
それは、千歌ちゃんも同じで、前を歩く梨子ちゃんと男の子を見ながら話していた。
「スクールアイドル、沼津にもあるなんて知らなかったわ」
71:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 11:47:07.41 ID:N3+S3TwnO
一呼吸おいて、
「グループがたくさんあるんですよ。みんなそれぞれに輝きたい理由があって、精一杯努力してて、必死に追いかけてて、だから、私はスクールアイドルが好きなんだって、思うんです!」
「そう……あの子、何も教えてくれないから聞けて良かった。きっと、そんな気持ちがあの子に届いてるのね」
72:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 12:12:02.89 ID:N3+S3TwnO
私は、二人のやり取りに笑いながら、胸の内のしこりを感じていた。
分からない、なんだろう。嫌な気持ちだ。
「曜ちゃん、梨子ちゃんがー」
73:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 12:28:44.27 ID:N3+S3TwnO
家に帰ると、昨日のどんちゃん騒ぎが嘘のようだった。
明日の早朝には仕事に戻るパパがリビングで、くつろいでいる。
私は鞄をソファの横に置いて、パパの隣に座った。
「うおっ、お帰り」
74:名無しNIPPER[sage]
2017/06/14(水) 12:31:04.59 ID:gtL4Vg54o
曜ちゃんどんどん梨子ちゃんの事意識してきてますね〜
75:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 13:03:55.82 ID:N3+S3TwnO
なんて返そうか。
悩んではみた。
でも、何も浮かばない。
「パパ、娘のスマホ覗かないで」
76:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 13:27:55.40 ID:N3+S3TwnO
パパはそう言ってくれた。
でも、私は、まだそんな風に大人にはなれなかった。
次の日になって、全力で寂しそうにするパパを見送って、学校へ向かった。
その日は、早く起きたので、一本早いバスで学校へ向かった。
千歌ちゃんと梨子ちゃんと私の3人のグループのSNSにメッセージを残した。
77:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 14:03:15.83 ID:N3+S3TwnO
図書館は開いていたけれど、図書委員はいなかった。
そう言えば、3人で花丸ちゃんとルビィちゃんを勧誘しに押しかけたっけ。
つい、この間のことのようだ。
私は方向転換した。
思い出に浸りたくて、他の場所も回って行った。
78:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 14:09:47.39 ID:N3+S3TwnO
あの時、梨子ちゃん死んじゃうかと思った。
「曜……?」
「あ、今日、平日だよ?」
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