73:名無しNIPPER[saga]
2017/06/14(水) 12:28:44.27 ID:N3+S3TwnO
家に帰ると、昨日のどんちゃん騒ぎが嘘のようだった。
明日の早朝には仕事に戻るパパがリビングで、くつろいでいる。
私は鞄をソファの横に置いて、パパの隣に座った。
「うおっ、お帰り」
「ただいま……」
「なんだ、静かだな」
「うん」
好きなバラエティ番組が流れていた。
でも、あんまり耳に入ってこない。
「そう言えば、今日、私のこと知ってる人が話しかけてきて、息子さんと二人で東京から来たって」
「あー、連絡もらったよ。悪いなお接待させて」
「大丈夫だよ、ちょっとでも元気になってもらえたなら良かったし」
「梨子ちゃん、迷惑してなかったか?」
「まんざらでもない感じだった」
「へえ、梨子ちゃん美人だし、モテるだろうに」
パパの言葉に、梨子ちゃんと男の子が話していた風景が蘇る。
「そうだね、優しいし」
スマホが軽快な受信音を鳴らした。
画面に、梨子ちゃんからのメッセージが表示されていた。
『今日、様子変だったから……もしかして、この間、お昼休みで聞いた話しの事かなって』
『私、千歌ちゃんに言ってないよ。私の早とちりだったらごめん』
そんな風に、疑ってはいないよ。
気を遣わせてごめんね。
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