438: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/28(水) 23:46:12.95 ID:+IPvwG8p0
基本軍用車は燃えにくいディーゼルエンジンを主流にしているが、偵察を主な任務として足回りが重視されるオートバイに関しては殆どの場合ガソリンエンジンが採用される。無論ポーランド軍が同様の考えだとは限らないので一抹の不安はあったが、あの爆発、景気の良い燃えっぷりを見る限り杞憂に終わってくれたようだ。
『………ッ、…………!!』
無論、それなりの爆発とはいえ所詮バイク一台分。“軍艦”に大きなダメージを与えられるような規模にはどう考えてもなりっこない。だからこそ軽巡棲姫も、仮に俺の策が成功したとしても“撃沈はない”と踏み、前に出てきたといえる。
439: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 00:27:57.36 ID:8fhCldZ+0
『ギィッ………!』
ここにきて、目の前の三隻も焦燥を露わにした。俺の前進が「やけくそのkamikaze」なんかじゃないことに、「KLX-250による自爆攻撃」が二重の目眩ましであることに、ようやく奴らも気づいたのだろう。
『ア゛ア゛ア゛ッ!!!』
440: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 00:58:27.43 ID:8fhCldZ+0
(#メ゚A゚)「ぅおあああああああああああっ!!!!!」
最初で、最後のチャンスだ。ル級だろうが軽巡棲姫だろうが、とにかく一隻でも衝撃から立ち直ればもうこっちに手立てはない。攻撃された瞬間に、ドク=マントイフェルという存在は木っ端微塵でゲームオーバーだ。
叫び、走る。全身の力を一滴残らず絞り出しながら、駆ける。
441: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 00:59:35.17 ID:8fhCldZ+0
(メ'A`メ)「断る」
442: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 01:00:41.72 ID:8fhCldZ+0
─────俺は手元のナイフを、ソイツの首筋に突き立てた。
443: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 01:22:39.93 ID:8fhCldZ+0
444: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 02:02:08.22 ID:8fhCldZ+0
「お姉様、市内中央、右翼の敵艦隊並びに航空隊が離脱を開始!敵旗艦軽巡棲姫が撃沈された模様です!」
「ええ、私にも聞こえたわ…………さて、見知らぬ敵艦さん」
『─────』
445: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 02:27:01.67 ID:8fhCldZ+0
………しばらく奇襲を警戒して身構えるが、10秒、20秒と時間が過ぎても何も起こらない。
息が詰まるような、何時間にも感じられる数十秒が過ぎ去った。
「────Bismarck zweiより支援艦隊各位に通達。敵新型艦の離脱を確認。状況を一時終了せよ」
446: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 03:10:24.30 ID:8fhCldZ+0
447: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/06/29(木) 03:27:34.35 ID:8fhCldZ+0
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