124:名無しNIPPER[sage]
2017/05/13(土) 23:46:29.73 ID:WxxJCFMio
一見快進撃に見えて何一つ好転してない戦いは見てて面白いね
125: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/14(日) 02:09:16.09 ID:uN3uvxTa0
126: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 02:10:26.40 ID:uN3uvxTa0
ほんの100メートルほど先にこんもりと小山のように盛り上がった、黒い巨大な塊。立ち並ぶ家の隙間から赤い眼がぎょろりと此方を睨み、塊はおもむろに周りの建物を突き崩しながら身体を起こした。
角張った頭部にくっついている丸みを帯びた白い胴からは、用途不明のケーブルのようなものが伸びて尾まで繋がっている。見るからに怪物然とした巨躯とは不釣り合いな、ちょこんと張り付いた飾りのような脚がかえって奴の姿をより醜悪に仕立て上げる。
イ級と違って剥き出しの、僅かに端が上がった口はまるで俺たち人間を嘲笑っているかのようだ。
127: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 02:14:43.11 ID:uN3uvxTa0
《うっひぃ、スリル満点!!》
そのまま路地を疾走する俺たちに向かって、2発、3発とロ級の追撃の砲火が降り注ぐ。そこかしこで炸裂して破片をまき散らす砲弾に、運転席からは恐怖と(理解しがたいことに)歓喜が入り交じった声が聞こえてきた。
《いいねぇいいねぇ滾ってくるねぇ!!人類を滅ぼそうとしてくる化け物達と、祖国の存亡を巡ったカーチェイス!最ッ高だね、まるでハリウッドの超大作映画だ!!あっひゃひゃひゃ!!!》
128: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 02:16:22.30 ID:uN3uvxTa0
(*゚∀゚)《あっひゃひゃーーい!!》
《オオオオオォッ!!!》
そのままツーは再びアクセルを踏み込み、エノクは先ほどまでと逆方向に疾走する。此方の動きを予想していなかったらしいロ級は苛立たしげに叫んだ後、もう一度此方の予想進路へと照準を合わせ始めた。
129: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 02:20:30.54 ID:uN3uvxTa0
《総員搭乗完了!》
(;'A`)「よしツー、発進を………おっふ!?」
(*゚∀゚)《あっひょ!!》
130: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 02:23:32.73 ID:uN3uvxTa0
『オオォ────アアアァッ!!?』
走り出した此方に向かって、背中の砲を向けるホ級。だがその真上から、弧を描いて飛んできた砲弾が突き刺さる。
『ア゛ア゛ッ!?ア゛ア゛ア゛ッ!?』
131: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/14(日) 02:33:57.68 ID:uN3uvxTa0
.
('A`)「前線指揮車よりCP、他の軽装甲車隊による陽動の進捗を伝えられたし」
132: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 02:43:45.98 ID:uN3uvxTa0
(=;゚ω゚)ノ《CPより前線指揮車、どうしたよぅ!?》
(#'A`)「前線指揮車よりCP、深海棲艦艦載機部隊の襲撃を受けている!!」
ツーが再びエレクを発進させる中、俺はなおも空に向かって弾幕を放つ。攻撃態勢に入っていた残りの2機は一度散開して射線を交わしつつも、方向を変えて再度此方に向かってくる。
133: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/05/14(日) 02:59:28.01 ID:uN3uvxTa0
(;'A`)「っと、ふさげてる場合じゃねえ!!九時方向から敵機、回避運動!!」
(*#゚∀゚)《Jawohl!!》
不快な摩擦音を残してタイヤが濡れた路上をスリップし、殺到してきたHelmの銃火を躱す。横っ面に反撃の対空射撃を食らわせると、蜂の巣にされた一機が錐揉みしながら墜落し道脇の一軒家に突っ込んだ。
134: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2017/05/14(日) 03:00:41.68 ID:uN3uvxTa0
今回分ここまで。
次回投下は15:00〜16:00ぐらいに
ご静聴ありがとうございました。
また、数多の乙いつもありがとうございます。
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