104:名無しNIPPER[saga]
2017/05/22(月) 00:19:38.16 ID:c4JYKnfD0
昔々その昔。まだソロモンの悪夢がそれほど力を持っていなかった時。
昔々その昔。まだ双璧をなすもう一人も力を持っていなかった時。
105:名無しNIPPER[saga]
2017/05/22(月) 00:20:16.07 ID:c4JYKnfD0
大井「どうかしましたか?提督?」
その変化に気がついたのだろう、心配そうに私の顔を覗き込む大井さん。
106:名無しNIPPER[saga]
2017/05/22(月) 00:21:17.02 ID:c4JYKnfD0
大井「そんな嘘ついたってバレバレです。何が気になったのかちゃんと話してくれないとわからないです」
そう言うとぐいと私との距離を縮めてきた。
107:名無しNIPPER[saga]
2017/05/22(月) 00:23:12.46 ID:c4JYKnfD0
大井「.....引きました、よね。だって、女の子同士ですもんね。.....ごめんなさいさっきの話は忘れてください」
後退り、今すぐにこの状況から逃げだしたいと言わんばかりに勢いよく踵を返すと、大井さんは走った。
108:名無しNIPPER[saga]
2017/05/22(月) 00:32:54.28 ID:c4JYKnfD0
私はそんな大井さんの本心を無下にしようとしている。
気持ちは一緒なのに。本当は舞い上がってしまうほど嬉しいのに。秘密にした過去に蝕まれ、気持ちに応える資格がないと思っている。
109:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/22(月) 00:34:53.24 ID:c4JYKnfD0
中々時間がとれないので、中々進みませんですみません。書いてて楽しくなってきたので、思っていたよりも長くなりそうです。また頑張ります。
110:名無しNIPPER[sage]
2017/05/24(水) 22:54:53.08 ID:DbQfPPCyo
丁寧な描写はよいぞお
111:名無しNIPPER[saga]
2017/06/15(木) 01:25:28.19 ID:qNL29ZGy0
もう、いいです。そう言って振り返らず、そのまま歩み始めた大井さんの後ろ姿を、記憶の狭間から何度も呼び起こす。
風鈴の冷たい音色が執務室に響き渡る。透き通る音色に私は突っ伏していた机から顔を上げる。
112:名無しNIPPER[saga]
2017/06/15(木) 01:26:31.40 ID:qNL29ZGy0
私は足を執務机に乗っけ、帽子を顔に被せる。そして腕を組む。
夏だからってだらしないですよ、と大井さんの声。風鈴なんかよりも心の奥底に響き渡る声。
113:名無しNIPPER[saga]
2017/06/15(木) 01:27:45.56 ID:qNL29ZGy0
秘書艦も辞めてしまった。代わりに誰か来るかと思っていたけど、誰もこない。
みんな自分のことで精一杯なのだろうか。それか私に人望が無いのかもしれない。
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