252: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/16(木) 04:03:18.66 ID:j4j5Io3UO
「今日はキャベツあったし、豚が安かったの。カツにするから待ってて!」
そう屈託無く笑う娘が取り出したのは、豚のロース肉。
まな板に置かれたそれに、昨日自分が使った時よりギラつく包丁が入る。
253: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/16(木) 04:04:56.12 ID:j4j5Io3UO
その夜、彼は夢を見た。
夢には娘が出ていたが、まだ小4〜5程の年齢の時の姿だった。しかし彼の記憶の中に、その頃の娘の姿は殆ど無い。
唯一ある当時の記憶は、白い部屋でアクリル板越しに見た姿のみ。
夢の中の娘は、大事そうに籠を抱えていた。
254: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/16(木) 04:07:23.96 ID:j4j5Io3UO
255: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/16(木) 04:09:20.73 ID:j4j5Io3UO
「………。」
「あ、やっと起きた!ご飯冷めちゃうよ?」
256: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/16(木) 04:09:58.80 ID:j4j5Io3UO
今回はここまで。
257: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/27(月) 06:23:05.87 ID:3Y4cAnbMO
「叔父さん!聞きたい事あるの!」
「お、何かなぁ?」
「こういう文章のコツなんだけど…。」
258: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/27(月) 06:28:26.35 ID:3Y4cAnbMO
「叔父さん!!」
259: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/27(月) 06:29:04.28 ID:3Y4cAnbMO
「…軍での検死結果ですが、ご遺体の右手にSDカードが握られていたようですね。
データを確認した所、あの未確認生物が写っていたそうです。軍経由で各報道機関に送られたと報告がありました。
ここまで鮮明に写ったものは、どの国の軍でも撮れなかったそうですよ。」
260: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/27(月) 06:31:51.72 ID:3Y4cAnbMO
『prrrrr……』
とある民宿の一室に、着信音が響く。
浴衣姿の男が電話を持つと、画面には職場からの通知が出ていた。
261: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/27(月) 06:33:26.98 ID:3Y4cAnbMO
『ちゃり…』
262: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/11/27(月) 06:34:52.45 ID:3Y4cAnbMO
“………まさかこんな奴でも、そう言ってもらえるなんてな。”
あの子に少しでも多くの幸せを。
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