122: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:33:23.57 ID:QOyJbMOhO
今日何度目かの、歌の終わりの時です。ふと立ち上がって、後ろを振り向きました。
一瞬の事ですが、その時確かに見えたんです。
夕日を背に、微笑む彼が立っていたのは。
123: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:34:33.74 ID:QOyJbMOhO
「…隣、座ってもいいですか?」
「いいよ、おいで。」
しれっと体を寄せて、青葉は隣に座りました。
124: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:36:32.03 ID:QOyJbMOhO
「__…?」
呼んでくれる本当の名前は、脳に甘く広がって。
口の中の鉄の味は、とても甘美なものに思えて。
125: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/15(月) 05:37:31.95 ID:QOyJbMOhO
今回はここまで。
126: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/18(木) 02:59:21.42 ID:3OWGQWfYO
激しい悪寒が背筋を抜けてく。
目をそらせない。
ただただ、じっと青葉を見つめてくる目は吸い込まれそうで。
127: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/18(木) 03:00:58.58 ID:3OWGQWfYO
同日・鎮守府駐車場。
一足先に鎮守府へと戻った彼は、車をいつもの区画へと停めた。
日も相当に沈み、外灯と殺虫灯のみが辺りを照らしている。
128: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/18(木) 03:03:29.36 ID:3OWGQWfYO
部屋に戻った彼は、ベッドへと倒れ込んだ。
時計も外し、上着も脱ぎ。何となく照明へと手を伸ばしている。
彼の視界に映るのは、ぼやけて見える強い照明と、相反して生々しく映る自身の左手。
ズタズタの手首は明かりに晒され、その傷の深さをより浮き彫りにする。
129: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/18(木) 03:04:35.00 ID:3OWGQWfYO
今回はここまで。
130:名無しNIPPER[sage]
2017/05/18(木) 15:43:53.05 ID:vQ2BFUfA0
おつおつ
これはまた強烈な…
131: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/20(土) 05:01:36.71 ID:MJwCQvXBO
「司令官!おっはよーございまーす!!」
「おはよう。」
昨日の事が嘘みたいに、次の日、青葉達はいつも通りでした。
132: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/05/20(土) 05:03:40.47 ID:MJwCQvXBO
その夜、青葉はまた執務室を訪ねていました。
夜にここに来ると、昼と違う顔を見せ合うようになったのは、いつからだったっけ。
いつも通り、いろんな音楽が流れていて…その間だけは、艦娘と司令官じゃなく、ただの人同士でいられる。
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