883: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:08:49.59 ID:kdA8uLchO
佐藤のIBMは年嵩の黒服の死体を囮としてプールに投げ込む直前に、ショルダーホルスターのポーチから予備のマガジンをくすねていた。そして、飛び道具を持っていることに気づかれないようにマガジンを口腔に隠したまま戦闘を続け、不測の事態に備えていたのだった。
自走するIBMは残りの銃弾を使って佐藤を起こすことにした。親指で弾き出された銃弾が音もなく帽子をかぶった頭に飛んでいく。
884: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:10:00.77 ID:kdA8uLchO
佐藤のIBMは真鍋のシグザウエルP220を右手で握り、目覚めの引き金を引いていた。 銃弾が帽子に焦げ目をつくる。
十指の欠けた手を脇腹にそえた姿勢での佐藤の眠りはまだ守られていた。
885: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:11:38.36 ID:kdA8uLchO
佐藤「え、やっちゃったの?」
886: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:12:42.50 ID:kdA8uLchO
佐藤「どのあたりが作戦だったんだ? 永井君」
永井が麻酔銃を撃つ。
887: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:13:49.64 ID:kdA8uLchO
戸崎「永井、聞こえるか? 完全封鎖完了。システムも破壊した」
888: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:14:49.35 ID:kdA8uLchO
佐藤が社長室に侵入する。すばやいクリアリング。安全を確認すると、佐藤は入口から来客用のスペースへと進む。
佐藤「この部屋……」
889: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:15:37.73 ID:kdA8uLchO
平沢「起きろ、永井」
890: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:17:27.24 ID:kdA8uLchO
アナスタシアは激しく嘔吐していた。
胃がひくつき、痙攣している。もう吐き出せるものもないのに吐気は治らず、喉に酸っぱい胃液がせり上がってくる。
891: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:18:46.96 ID:kdA8uLchO
だが、アナスタシアをほんとうに戦慄させたのは痛覚の追体験ではなかった。
そのときの、“転送”のときの佐藤の感情、それもいっしょに流れ込んできた、特別な感情ではなかった、アナスタシアも抱いたことがある、たとえばライブ前のステージ袖、となりにいる美波といっしょに星のような輝きの前に歩み出し、歌を歌うときの心のはたらきとまったく同じだった。
892: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/05/06(月) 22:20:05.31 ID:kdA8uLchO
アナスタシア (かいぶつ、サトウはかいぶつ、ころせないかいぶつ……)
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