145:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:40:32.59 ID:ntvrM9VEo
右の道に、男が立っていた。
筋骨隆々。身長はおそらく二メートル超え。無造作に伸ばした長い髪をカチューシャで
146:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:44:33.25 ID:ntvrM9VEo
さて、あの大剣、どうしたものか――と、ぼくは楽観的に構えてしまった。つい先程、
人生上手くいったことがないと、自戒したところなのに−−
147:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:45:43.25 ID:ntvrM9VEo
「やっぱり、そうなりますよね……」
振り返るまでもなく、わかる。後ろから、近づいてくる、アスファルトを踏む音。三人目
148:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:47:59.30 ID:ntvrM9VEo
「どうしたもんかなあ。これ」
逃げ道を探そうとして、絶望する。道は狭い。誰かの間をくぐり抜けて脱出。なんてこと
149:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:50:23.31 ID:ntvrM9VEo
じりじりと距離を詰め、ぼくの素手での攻撃が届かないギリギリのラインまで来て、三人
は止まった。
150:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:51:51.89 ID:ntvrM9VEo
「いけませんよ、ドラマツルギーさん」
ぼくの背後で神父風の男――ギロチンカッターは穏やかな口ぶりで言う。
151:名無しNIPPER[sage]
2016/05/20(金) 22:54:30.69 ID:ntvrM9VEo
これ以上黙ってるわけにはいかないと考えたぼくは、
「あのー、ちょっと待ってくれませんか?」
152:名無しNIPPER[sage]
2016/05/20(金) 22:55:31.76 ID:ntvrM9VEo
いやいや。
いやいやいやいや。
153:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 22:58:32.29 ID:ntvrM9VEo
言って、エピソードは、その巨大な十字架を構える。エピソードとギロチンカッターには、
どうあってもぼくを見逃す気は無いらしい。ならば、あと、話が通じそうなのは。
154:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:00:22.07 ID:ntvrM9VEo
「私はビジネスマンだ。プロフェッショナルだ。ゆえに、仕事は選ばない。依頼を受けた
以上、兎だろうが産まれたての吸血鬼だろうが、私は全力を持って相手をしよう」
155:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:01:12.16 ID:ntvrM9VEo
「大変な目に遭われましたね。平和な生活から突然に吸血鬼などという化け物にされてし
まった。怪物にされてしまった。精神が侵されても、仕方の無いことと言えるでしょう。
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