154:名無しNIPPER[saga]
2016/05/20(金) 23:00:22.07 ID:ntvrM9VEo
「私はビジネスマンだ。プロフェッショナルだ。ゆえに、仕事は選ばない。依頼を受けた
以上、兎だろうが産まれたての吸血鬼だろうが、私は全力を持って相手をしよう」
「…………かっけえ」
敵ながら、思わず感心してしまう。
「はあ、仕方ないか」
諦めも肝心だ。
戯言遣いの悪運も所詮ここまでか。
「わかりました。言いますよ。生きることを諦めます。キスショットの居場所を言います
から拷問とかはなしでサクッと殺しちゃってください」
ギロチンカッターの方を向いて、両手を挙げて降参の意思を示す。キスショットが勝て
なかったやつらに、(自称)怪異の王と呼ばれる吸血鬼が勝てなかった相手に、ぼくごと
きが適うわけもない。色々言ってみたけど、どうやらここまでのようだった。まあ、人生何
事も諦めが肝心ってことで。
「懸命な判断です」
ギロチンカッターは、薄く笑う。本当にこちらを褒めるような、気持ちの良い笑顔だった。
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