388: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 22:55:48.32 ID:Bxagxrqso
ふうう、と意識して息を長く吐き出す。
足が痺れている気もするが、きっと気のせいだろう。
389: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 22:57:25.16 ID:Bxagxrqso
???『お前さんは、負けるといつもそんな顔になるなぁ』
私はその顔を見上げ、いや、睨みつけた。
390: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 22:59:47.78 ID:Bxagxrqso
試合用フィールドの真ん中あたりで、私はじりじりと立ち上がった。
薄曇のなんでもない天気、午後のなんでもない時間。
391: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:01:45.38 ID:Bxagxrqso
???『では、強くなるとは、どういうことだろうか』
???『お前さんにとっての、で構わん』
392: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:03:10.26 ID:Bxagxrqso
だから私は、彼に言い返したのだ。
『今更、そんなこと尋くんですか』。
393: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:05:28.45 ID:Bxagxrqso
彼と自分との間に、優劣を決定づけるほどの身長差はない。
体力や年齢を考えれば、むしろこちらの方がずっと有利であるはずだ。
394: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:07:26.92 ID:Bxagxrqso
レンブはぎくりと顔を上げた。
我に返ってみると、自分の心臓が銅鑼のように鳴っている。
395: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:09:03.57 ID:Bxagxrqso
急ぎタオルで汗を拭きながら事務室に入る。
荷物の上に置かれたキャスターがけたたましく鳴いていた。
396: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2023/08/29(火) 23:09:41.64 ID:Bxagxrqso
今回はここまでです。
>>386
こちらこそありがとうございます!
397:名無しNIPPER
2023/08/30(水) 12:17:06.49 ID:D6KqNzFL0
お早い更新だ!!うれしい!
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