393: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:05:28.45 ID:Bxagxrqso
彼と自分との間に、優劣を決定づけるほどの身長差はない。
体力や年齢を考えれば、むしろこちらの方がずっと有利であるはずだ。
それでもなお、遥か高みから見下ろされている。
雲の上を眩しく仰ぎ見る感覚は、どんなときも纏わりついている。
今、こうして膝をついていたことを差し引いても、だ。
手を捻られる赤子の気分とは、こんなものなのかもしれない。
???『お前さんなら……そうだな』
???『おのれの極める武道で相手より勝ること、も、ある意味では「強さ」かな』
『それ以外に何があるのか』と聞き返す。
ポケモン勝負にせよ、武道にせよ、大した違いはない。
敗者は顧みられることがない点では同じだ。
だが彼の物言いにカチンときたのもまた事実だ。
すると、師匠は――“難しい顔”をした。
ううん、と頭を掻き、鼻を擦り、口をへの字に歪める。
???『おい、レンブ』
???『お前さん、だったら、なぜわしのところなんぞに弟子入りしたんだ』
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