395: ◆/D3JAdPz6s[saga sage]
2023/08/29(火) 23:09:03.57 ID:Bxagxrqso
急ぎタオルで汗を拭きながら事務室に入る。
荷物の上に置かれたキャスターがけたたましく鳴いていた。
キャスターを手に取り、まさかと思いながらも発信者の名前を見る。
点灯する『アロエ』の文字を見たとき、レンブは正直なところ少しほっとしていた。
もっとも、心のどこかで『ひょっとしたら』と期待したことは否定できないが。
悪い知らせでないことだけは不思議と確信していた。
とはいえ、悪い予感『も』当たっている気がする。
レンブ「……はい」
わずかな間があって、通信相手を映す小型モニタに人影が浮き上がった。
見知った顔だ。
いつもと同じく、自信に満ち溢れた笑顔を浮かべている。
だが今日はなんとなく切羽詰まった気配があった。
アロエ『……もし、もしもし、忙しかった?』
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