勇者「伝説の勇者の息子が勇者とは限らない件」後編
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71:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:42:03.89 ID:09+TUdRc0
 エルフ少女は己の胸を撫でさする。
 既に剣は抜け、傷口もふさがっている。
 なのにエルフ少女は立ち上がることが出来なかった。
 腰が抜けてしまって、どうしても足に力を入れることが出来なかった。

以下略 AAS



72:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:42:49.93 ID:09+TUdRc0
戦士「これが…これが答えか、騎士!」

騎士「あん? 何のことだよ」

戦士「とぼけるな! あの時の武闘会での貴様の言葉の真意だ! 『いずれ勇者は壊れる』などと嘯いて、最初から貴様自身が勇者を壊すつもりだったのか!!」
以下略 AAS



73:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:43:32.02 ID:09+TUdRc0
僧侶「……終わりました。これで勇者様の体は、限界まで強化されたことになります」

 勇者の傍らに控えていた僧侶が言う。

僧侶「攻撃強化、防御強化、速度強化……宝術による呪文効果の底上げもあり、勇者様の力はこの世界で実現可能な最大値まで高まっているはずです」
以下略 AAS



74:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:44:07.60 ID:09+TUdRc0





以下略 AAS



75:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:44:58.66 ID:09+TUdRc0
 もう何度、切り裂かれたのだろう。
 勇者の体が再びその場に崩れ落ちる。

僧侶「う、うぅ…ひぐ…!」

以下略 AAS



76:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:45:56.23 ID:09+TUdRc0
 勇者の右腕が、肘と手首のちょうど中ほどまでぐちゃぐちゃに潰された段階で、騎士はその手を止めた。
 ぼそぼそと、勇者が何か呟き始めたからだ。

勇者「……や…だ…」

以下略 AAS



77:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:46:24.04 ID:09+TUdRc0





以下略 AAS



78:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:47:14.73 ID:09+TUdRc0
勇者「『呪文・大回復』!!」

 密かに紡いでいた回復の魔力を勇者は己の右腕に輪転させる。
 完全回復というわけにはいかないが、何とか機能を取り戻した右手も使って、勇者は両手で騎士の体を掴んだ。

以下略 AAS



79:名無しNIPPER
2016/02/28(日) 19:47:33.08 ID:X/H49ZFo0
更新来てる?


80:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:47:40.12 ID:09+TUdRc0
僧侶「ううう…! うぐ…ふぐ…!!」

 子供のように泣きじゃくりながら、僧侶は勇者に回復呪文をかけ続ける。
 彼女は知っている。勇者が痛みを病的なまでに嫌っていることを。
 彼女は思い知っている。それでも勇者は、いざという時には他人の為に自分を犠牲にしてしまうことを。
以下略 AAS



81:名無しNIPPER[saga]
2016/02/28(日) 19:48:41.23 ID:09+TUdRc0
 雷が落ちる。
 既にその数は十を超えている。
 二人の男はもはや声を上げもしない。
 ただ歯を食いしばり、耐え凌いでいる。
 目の前の男が先に倒れるのを待っている。
以下略 AAS



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