177:名無しNIPPER[saga]
2016/03/27(日) 22:42:03.26 ID:q8J8eS9oo
これでは、あんまりだ。僕の気持ちも副会長の気持ちも救われない。だらだらと続く優
の自分語りは、今では僕にとって意味のないお経の詠唱のように意味を失っていた。
この時の僕は、本心からいらいらしていた。これが彼女以外の相手だったら、僕の本心
178:名無しNIPPER[saga]
2016/03/27(日) 22:42:56.44 ID:q8J8eS9oo
僕は狼狽した。優の僕への無関心とか副会長への冷淡な態度とか、いろいろ僕が抱いて
いた不満なんか、彼女の涙を見た瞬間にどうでもよくなってしまって、このまま彼女に振
られたくないという焦りだけが僕の脳裏を占めていった。
179:名無しNIPPER[sage]
2016/03/27(日) 22:43:38.81 ID:q8J8eS9oo
今日は以上です
また投下します
180:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:04:31.41 ID:HnyAwiIMo
副会長との一件で僕は危うく優を失いそうになったのだけど、結果としてみればこの出
来事のせいで、彼女は僕に対して初めて好きと言ってくれたのだった。この後の僕たちの
交際は、しばらくは順調そのものだった。
181:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:05:06.86 ID:HnyAwiIMo
私立高校に入学しようと僕は決心した。今の彼女の成績を考えると、彼女が上位の公立
高校に合格するのは厳しいだろう。可能性から考えれば順当に私立高校に入学する確率の
方が高いはずだ。もちろん、三年生になった優が受験に集中すれば、もともと地頭のいい
彼女のことだから上位校に合格するくらいの偏差値になっても不思議ではない。でも、優
182:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:06:01.24 ID:HnyAwiIMo
優は僕にとって、初めて好きになった異性だった。そして、彼女も僕のことを好きとい
ってくれ僕と同じ高校に進学したいとも言ってくれた。彼女がその種の踏み込んだ、ある
意味自分を裸にしかねない剥き出しになっている好意を他人に見せない性格であることは、
この頃には僕には よく理解できていた。親の仕事の関係で転校を繰り返していた彼女が
183:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:06:36.79 ID:HnyAwiIMo
少なくとも、来年からまた優と一緒の学校に通えるだけの布石は打った。彼女の成績な
ら僕の進学予定の高校には合格するだろうし、仮にもっと彼女の偏差値が上がったとして
も彼女は僕と同じ高校に進みたいと言ってくれたのだ。
184:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:07:51.48 ID:HnyAwiIMo
僕は、高校に入学するとまず生徒会に入った。新入生なので、もちろん選挙の必要がな
い平役員からのスタートだった。同時に、これまでの雑学的な趣味の対象の一つだったパ
ソコン関係の部にも入部した。
185:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:08:45.39 ID:HnyAwiIMo
部活と生徒会の先輩の勧めのどちらも、僕は二つ返事で引き受けた。優を失って他に熱
中することが見つからない僕にとっては、それは好都合な提案だった。僕はもう、同級生
たちのカウンセリングはしていなかったし、かといってあの幸せだった日々のように優と
いつでも一緒にいるわけでもなかったjから、せめてこういう活動の場に自己実現をしようと
186:名無しNIPPER[saga]
2016/04/07(木) 23:09:38.82 ID:HnyAwiIMo
遠山さんを争っている役員たちの確執に手を焼いた僕は、副会長に相談した。意外なこ
とに、副会長は結構、彼女のことを知っているようだった。
「心配することはないと思うよ」
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