90:名無しNIPPER[sage]
2021/09/08(水) 07:37:12.26 ID:yoLBrh0C0
あ
91:名無しNIPPER[sage]
2021/09/08(水) 22:47:37.09 ID:gI0bR3+/o
今日はあるのかな
92: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:45:43.08 ID:gvlgOaLx0
【かなり遅くなりましたが、再開します。
続きは今晩にしたいと考えています。】
93: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:46:18.15 ID:gvlgOaLx0
【>>90
6:「一年Dクラスの春宮だな」 】
思いがけない収穫を頭の引き出しに詰め込んでコンビニを出ようとしたところで、わたしは立ち止まる。
先ほどまでコンビニの前で屯していた上級生の数人が店内へ視線を向けていたからだ。
94: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:46:43.35 ID:gvlgOaLx0
少し不安な気持ちを抱えながら、聞いてみる。
「あの、なにかご用でしょうか」
「お前に会いたがってる人がいる。ここで待ってな」
95: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:47:10.23 ID:gvlgOaLx0
一方でわたしは反応に困った。「なぁ?」と言われても、同意はしにくい。
「お前らはもう行っていいぞ。乙葉、ちょっと離れたところで待ってろ。あー、そうだ。この前、遣いに行かせたときのポイントが余ってたよな? それでコーヒー買ってきてくれ。なぁ、アイスとホットどっちが好みだ?」
「……ホットでお願いします」
96: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:47:41.92 ID:gvlgOaLx0
乙葉先輩は満面の笑みでコンビニへと消える。
そして数分後、ホットコーヒーとコーヒー味のアイスを買ってきた。わたしは理解が追いつかず、ホットコーヒーを受け取るのを躊躇う。
「どうしたんだよ天音。あぁこれか? アイスコーヒーつっても、俺はこのコーヒー味のアイスが好きなんだよ。あいつが間違ってるわけでも、嫌がらせをしようとしたわけでもねぇ。むしろ飲み物の方を買ってきたら叱っていたところだ」
97: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:48:12.12 ID:gvlgOaLx0
わたしは俯いて話を聞く。
「神童って呼ばれていたみたいだな」
98: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:48:43.51 ID:gvlgOaLx0
喧嘩別れしてしまった彼からの伝言。
それはやはり、わたしを責めることだろうか。
決して逃れることのできない嫌な記憶が蘇る。
「あー、いいか? こんな風に代弁するってのは、なかなか気恥ずかしいが、仕方ねぇ。男の約束だ」
99: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:49:10.52 ID:gvlgOaLx0
その後は、単純だった。
わたしのことを知っている人が少ない場所で、とにかく他人に好かれるよう努力をした。幸い、物事を分析することが得意だったわたしが他人を気遣い、そして好かれるようになるのは簡単なことだった。
いつしか形成された春宮天音という少女の偶像。
明るく朗らかで前向き、頑張り屋で好奇心旺盛、様々なことに興味を示して習得しようとする。周りから頼られる事が好きな少女。
100: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:49:55.33 ID:gvlgOaLx0
「おわった感じ?」
「ま、そんなとこだ。じゃあな天音。何かあったら相談に乗ってやるよ。年下ながら、邦彦には世話になったからな。その恩をお前に返してやる」
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20