93: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:46:18.15 ID:gvlgOaLx0
【>>90
6:「一年Dクラスの春宮だな」 】
思いがけない収穫を頭の引き出しに詰め込んでコンビニを出ようとしたところで、わたしは立ち止まる。
先ほどまでコンビニの前で屯していた上級生の数人が店内へ視線を向けていたからだ。
それに、その内の一人は携帯で通話しているようだった。
しばらくドア越しに様子を伺っていると、コンビニのドアが開く。上級生の一人がわたしの目の前へ。
「一年Dクラスの春宮だな? 春宮だよな」
「は、はい。そうですけど…」
身長は百八十センチに届くかという男子生徒に見下ろされ、言葉が詰まる。やや上擦った声色で応答すると、彼は外で通話をしている生徒へアイコンタクトを送った。
「少しいいか? 時間は取らせない。いいよな」
独特の言い回しをする先輩に連れられて店の外へ。
店外にも監視カメラが設置されているため、大ごとにはならないだろう。ならないといいな。
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