94: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:46:43.35 ID:gvlgOaLx0
少し不安な気持ちを抱えながら、聞いてみる。
「あの、なにかご用でしょうか」
「お前に会いたがってる人がいる。ここで待ってな」
状況から察するに、件の人物は上級生で間違いない。さすがにたった一日で上級生を顎でつかうような一年生は現れないだろう。
それから何度か小まめに連絡を取る先輩方を横目に、わたしは携帯を弄る。と言ってもクラスチャットに目を通すだけ。為人は文章に如実に現れる。まだ顔と名前が一致しているわけではないが、一部生徒の名前に対して、どういう人物かのイメージを持つことができた。
そんなことをして店先で待つこと十分。
学校の方から男女一組の生徒が姿を見せる。
どちらも制服で、手には茶封筒を抱えている。
わたしはその内の一人、男子生徒の方を知っていた。
「おう、待たせたな。……あ? ただ待たせてたのか?」
「は、はい。待ってろと、言われていたので…」
「馬鹿野郎。可愛い後輩ちゃんにコーヒーの一本くらい奢ってやるのが先輩ってもんだろ。なぁ?」
男性の方────半日前、入学式で生徒会長の挨拶を務めていた人物────確か名前は、錦山暁人。やや粗暴な言動のまま、わたしに声をかけてきた先輩を小突く。
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