95: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:47:10.23 ID:gvlgOaLx0
一方でわたしは反応に困った。「なぁ?」と言われても、同意はしにくい。
「お前らはもう行っていいぞ。乙葉、ちょっと離れたところで待ってろ。あー、そうだ。この前、遣いに行かせたときのポイントが余ってたよな? それでコーヒー買ってきてくれ。なぁ、アイスとホットどっちが好みだ?」
「……ホットでお願いします」
96: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:47:41.92 ID:gvlgOaLx0
乙葉先輩は満面の笑みでコンビニへと消える。
そして数分後、ホットコーヒーとコーヒー味のアイスを買ってきた。わたしは理解が追いつかず、ホットコーヒーを受け取るのを躊躇う。
「どうしたんだよ天音。あぁこれか? アイスコーヒーつっても、俺はこのコーヒー味のアイスが好きなんだよ。あいつが間違ってるわけでも、嫌がらせをしようとしたわけでもねぇ。むしろ飲み物の方を買ってきたら叱っていたところだ」
97: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:48:12.12 ID:gvlgOaLx0
わたしは俯いて話を聞く。
「神童って呼ばれていたみたいだな」
98: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:48:43.51 ID:gvlgOaLx0
喧嘩別れしてしまった彼からの伝言。
それはやはり、わたしを責めることだろうか。
決して逃れることのできない嫌な記憶が蘇る。
「あー、いいか? こんな風に代弁するってのは、なかなか気恥ずかしいが、仕方ねぇ。男の約束だ」
99: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:49:10.52 ID:gvlgOaLx0
その後は、単純だった。
わたしのことを知っている人が少ない場所で、とにかく他人に好かれるよう努力をした。幸い、物事を分析することが得意だったわたしが他人を気遣い、そして好かれるようになるのは簡単なことだった。
いつしか形成された春宮天音という少女の偶像。
明るく朗らかで前向き、頑張り屋で好奇心旺盛、様々なことに興味を示して習得しようとする。周りから頼られる事が好きな少女。
100: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:49:55.33 ID:gvlgOaLx0
「おわった感じ?」
「ま、そんなとこだ。じゃあな天音。何かあったら相談に乗ってやるよ。年下ながら、邦彦には世話になったからな。その恩をお前に返してやる」
101: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 00:50:28.30 ID:gvlgOaLx0
わたしは乙葉先輩と連絡先を交換する。
ついでに、乙葉先輩経由で錦山会長の連絡先も勝手に教えてもらった。
何かあれば、頼れるかもしれない。
102: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 22:29:29.74 ID:Sjq7SYBPO
【再開します。】
103: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 22:29:56.23 ID:Sjq7SYBPO
高度育成高等学校に入学して二日目。
朝のホームルームでは、今日の放課後に体育館で部活動説明会が行われる旨の連絡を受ける。
説明会そのものの参加は任意、さらに入部も任意。
つまり興味本位で立ち寄っても強制的に加入という運びにはならないようだ。
先生曰く、部活動に所属している生徒はおよそ半数。さらにその中から籍を置いているだけで練習に参加しない幽霊部員を除くと、四割程度になるらしい。
104:名無しNIPPER[sage]
2021/09/09(木) 22:36:50.25 ID:WhoOBbsW0
あ
105: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/09(木) 23:40:40.48 ID:Sjq7SYBPO
【>>104
5:「春宮さん、食堂行かない?」】
午前中の授業が終わった。
そのすべての授業でタブレットを利用した授業の取り進め方、また先生個人の授業方針についての説明が大半を占めていて、実際の講義は明日からになりそうだった。
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