【安価】ようこそ実力主義の教室へ
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288: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/24(金) 23:42:43.41 ID:1ouIvNPrO
 しかし放課後組が危ないようだ。良くてギリギリ退学者なし、悪くて3人ほど退学の恐れがあると聞く。なんとかそちら側の勉強会に混ざって状況を把握したいところだが、生徒会の業務の手前そうもいかない。
 赤点候補者の自主性に任せる。
 一之宮くんを始めとした放課後組の先生役に託す。
 その他に、わたしが打っておける手段と言えば…。

以下略 AAS



289: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/24(金) 23:43:09.04 ID:1ouIvNPrO

◇◇◇

 入浴剤で癒された翌日のお昼休み、わたしは友達のお誘いを断って、一人で食堂を訪れていた。
 ランチAセットの券を購入して、わたしは食券機近くでただその時を待つ。こうしている間にもお腹は段々と空いていくが、この機会を無駄には出来ない。
以下略 AAS



290: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/24(金) 23:43:47.80 ID:1ouIvNPrO
 ゴクリ、と息を呑む音がハッキリと聞こえて来る。

「手短に済ませます。先輩、」

 いよいよ交渉が始まる、というところで背後から聞き覚えのある声がわたしを呼び止める。
以下略 AAS



291: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/24(金) 23:44:16.83 ID:1ouIvNPrO

「鈴木先輩、ご相談です。1年生の5月に行われた中間テストの問題用紙を持っていませんか? もし可能であれば4月末に行われた小テストの問題用紙も戴きたいです。もちろんポイントをお支払いします」

 一瞬、鈴木先輩は顔をあげてこっちを見た。
 わたしと乙葉先輩。その両方に視線を向け、そしてまた視線を定食の方へと落とす。
以下略 AAS



292: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/24(金) 23:46:06.77 ID:1ouIvNPrO
 この一連の流れから推測できることは3つ。
 1、学校から過去の問題用紙をバラまくことを禁じられている。破った場合はクラスポイントもしくはプライベートポイントにペナルティがある恐れ。
 2、上級生を取りまとめる1人、あるいは数人の生徒が1年生に対して問題用紙を渡さないように規制をかけている。
 3、本当に問題用紙を捨ててしまった。
 可能性として濃厚なのは1か2。
以下略 AAS



293:名無しNIPPER[sage]
2021/09/25(土) 00:29:43.75 ID:3ZfZ4rr0O



294: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:52:54.19 ID:TuZ+rf/1O
>>293
 5:最後の手段を実行】

 昼食後、わたしは乙葉先輩に連れられて特別棟の屋上を訪れた。鍵は掛かっておらず、誰でも屋上に入ることが出来る。それが出来るのは監視カメラ1台と、高いフェンスが色々な問題を解決しているからだろう。
 フェンス近くで乙葉先輩は長い黒髪を靡かせ、わたしの方を振り向く。
以下略 AAS



295: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:53:28.93 ID:TuZ+rf/1O
 そのエピソードを錦山先輩が乙葉先輩に話していても何の不思議はない。特に話されても困るような内容でもない。

「実際、日々の生徒会の業務と運動部との試合で天音ちゃんが聞いていた以上に優秀だってことは分かった。それは生徒会の全員が認めている。だからこそ、過去の中間テストの問題用紙を手に入れてテスト対策とかして欲しくないんだよね」

 ここで乙葉先輩は暗躍していたことを認めた。
以下略 AAS



296: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:53:55.51 ID:TuZ+rf/1O
 そういう意味ではわたしが適任で、常人には為し得ないと言えるかもしれない。

「1つだけ約束してください」

「うん、言って言って。まずは聞くだけだけどね」
以下略 AAS



297: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:54:24.29 ID:TuZ+rf/1O
【テスト攻略法を思い付きました。
 学力による退学者を出す確率が下がります。
 赤点候補組の学力 現在:35
 45:必ず退学者なし
 40:コンマ判定10分の1で退学者1名
以下略 AAS



298: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:55:05.05 ID:TuZ+rf/1O

 乙葉先輩と対峙してから二日後の金曜日。
 週末が差し迫り、放課後組の勉強を教える一之宮くん達の限界が近づいて来た頃。
 わたしは生徒会の業務を一度抜け、図書室の隅で行われている勉強会に顔を出した。
 テストを目前に控えたタイミングであれば、もちろん小声の条件で私語が咎められることはない。生粋の読書好きの方々もそれは承知のようで、各所から聞こえてくる小声を聞かなかったフリしてくれている。
以下略 AAS



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