295: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:53:28.93 ID:TuZ+rf/1O
そのエピソードを錦山先輩が乙葉先輩に話していても何の不思議はない。特に話されても困るような内容でもない。
「実際、日々の生徒会の業務と運動部との試合で天音ちゃんが聞いていた以上に優秀だってことは分かった。それは生徒会の全員が認めている。だからこそ、過去の中間テストの問題用紙を手に入れてテスト対策とかして欲しくないんだよね」
ここで乙葉先輩は暗躍していたことを認めた。
表情には何の悪びれる様子もなく、それどころかわたしに対して期待の眼差しを向けて来る。
「天音ちゃんには驚かせて欲しいんだ。常人には思いつかないようなこと、常人には為し得ないことをもって、この中間テストを乗り越えてほしい」
「……買い被り過ぎですよ。わたしはそんな人間ではありません」
口では否定をするが、1つだけ策は残っている。
それは奇抜でも常軌を逸脱した策でもなく、ただ一か八かの賭けの部分が強い。しかしわたしならきっとやれると信じている1つだけの対策法。
きっとそれは他の人では精度が落ちることだろう。
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