298: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/25(土) 12:55:05.05 ID:TuZ+rf/1O
乙葉先輩と対峙してから二日後の金曜日。
週末が差し迫り、放課後組の勉強を教える一之宮くん達の限界が近づいて来た頃。
わたしは生徒会の業務を一度抜け、図書室の隅で行われている勉強会に顔を出した。
テストを目前に控えたタイミングであれば、もちろん小声の条件で私語が咎められることはない。生粋の読書好きの方々もそれは承知のようで、各所から聞こえてくる小声を聞かなかったフリしてくれている。
「春宮、生徒会は大丈夫なのか?」
「うん、少しだけならね。どう様子は?」
「不参加の雨宮を除いて、前よりはマシになった。だがこのままでは不安も残る」
そう言って問題に取り組む4人に視線を向ける。
一之宮くんの中では4人中2人がセーフラインを越える想定、そして残りの2人はギリギリ踏めないと言う。
後ろにはわたしの策も控えているが、根本的な学力向上を図らなければ今後のテストの度に躓くことになる。互いが負担を感じるような事態は避けるべきだ。
なんとか自主的に勉強に取り組むモチベーションを上げておきたい。
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