145:名無しNIPPER[sage]
2021/09/12(日) 03:18:28.17 ID:yj59OMDxO
2
146: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/12(日) 21:21:14.39 ID:w7jRohRZO
【再開します。】
147: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/12(日) 21:21:48.83 ID:w7jRohRZO
【>>145
2.「たぶん、わたしが勝つと思う」】
自惚れるな。
そういった反応をされることを承知の上、わたしは実直に答えた。
148: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/12(日) 21:22:16.34 ID:w7jRohRZO
荒垣くんは少しの間を置いてから話し出す。
「驚いた。そこまで分かっていたのか?」
「荒垣くんも気が付いていたんだね」
149: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/12(日) 21:22:47.71 ID:w7jRohRZO
◇◇◇
先生のもとに学生証端末を持っていくと、わたしは一年Dクラスの競泳で一位になった特別ボーナスとして五千ポイントを頂戴した。
入学早々に十万ポイントを支給されているだけあって、そのありがたみが若干薄れているのは嫌だなと思った。本来、高校生にとって五千円はかなりの大金のはずだからだ。
そしてちょうど受け取ったタイミングをもって、授業終了まで残り十分になった。プールで遊ぶ時間は残されておらず、遊び終わった生徒に混ざって更衣室へ戻る。
150: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/12(日) 21:23:29.36 ID:w7jRohRZO
五十メートルを泳ぎ切った直後はもっと泳ぎたいと考えたのは事実だし、おそらく水泳部に入れば二百メートルや四百メートルといった種目もあるのだろう。
かなり揺らいでいる部分はある。
このまま無所属でも評価のペナルティのようなものは無いと認識している。ただ、部活動を通して学校への貢献といったところでは無所属である限り加点されることはないだろう。
ケヤキモールで買い物をするのは楽しい。
けれど、それが三年も続くとなると流石に飽きる。
151:名無しNIPPER[sage]
2021/09/12(日) 23:58:25.45 ID:l63TGBWdO
1 4
152: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:01:59.64 ID:t1CcS+Yh0
【>>151
1.人と会う
4.錦山暁人・乙葉】
プールの後の六時間目、眠そうにする生徒が見受けられる中、わたしは宮野さんに分けて貰ったヘアオイルの香りもあって随分と機嫌良く授業を受けることができた。
153: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:02:36.60 ID:t1CcS+Yh0
教室を出て職員室へ向かう途中、伊藤先生の背中が見える。相変わらず皺の寄ったスーツにボサボサの髪、そしてずっとお辞儀をしているかのような猫背だ。
追い抜くこともできず、一定の距離を保ち続けたままゆっくりと歩いていると、伊藤先生は足を止めて振り向く。
「あぁ、春宮さん、でしたか。刺客かと思いました」
154: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:03:04.89 ID:t1CcS+Yh0
◇◇◇
重厚な扉の前、わたしはノックした後に名乗る。
155: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:03:32.71 ID:t1CcS+Yh0
それから一分ほど経つと、三人がほぼ同時に悲鳴に近い唸り声をあげる。どうやら負けたようだった。
「やっぱ四人じゃないとキツイな」
「ユキちゃん入れてもう一回やる?」
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