149: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/12(日) 21:22:47.71 ID:w7jRohRZO
◇◇◇
先生のもとに学生証端末を持っていくと、わたしは一年Dクラスの競泳で一位になった特別ボーナスとして五千ポイントを頂戴した。
入学早々に十万ポイントを支給されているだけあって、そのありがたみが若干薄れているのは嫌だなと思った。本来、高校生にとって五千円はかなりの大金のはずだからだ。
そしてちょうど受け取ったタイミングをもって、授業終了まで残り十分になった。プールで遊ぶ時間は残されておらず、遊び終わった生徒に混ざって更衣室へ戻る。
更衣室に設置されたシャワーを浴びて塩素を流す。この後の授業もあるため、しっかり流しておかないと色々と問題だろう。
シャワーを浴び終わり、タオルで身体全体の水気を取った後、制服に着替えて髪をドライヤーで乾かす。
隣では宮野さんが同じく髪を乾かしていた。
奇しくも同じくらいの髪の長さのため、ほぼ同時に髪を乾かし終わり、席を立つ。
そして荷物を置いていたロッカーが近かったこともあって話し込む。
「で、実際のところ水泳部だったかんじでしょ?」
「色々な部活をやってたんだ。結構緩い中学校だったからそういうのも容認されててね」
「へぇー。いいね、そういう学校。でさ、水泳部に一緒に入らない? 担当はさっきの先生が顧問で少し胡散臭い部分もあるけど、教える力は確かみたいだからさ」
「うーん、それなんだけどね……」
泳ぐのは楽しいと、改めて感じた。
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