154: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/13(月) 22:03:04.89 ID:t1CcS+Yh0
◇◇◇
重厚な扉の前、わたしはノックした後に名乗る。
「一年Dクラスの春宮です」
すると中から「どうぞー」と軽い声が聞こえてきた。おそらく乙葉先輩だろう。
「失礼します」
そう言って扉を開くと、まず第一にソファに寝転がって携帯を弄る乙葉先輩が見えた。かなりスカートが危ないが、そんなヘマをするような先輩ではない。計算され尽くしたギリギリの格好をしているのだろう。
そして奥の生徒会長席に座る錦山暁人先輩。その席に相応しい会長らしい威厳を─────出していなかった。どうやら乙葉先輩と、もう一つのソファに座る少し派手目な上級生とアプリゲームで遊んでいるようだ。
「おう、天音。ちょっと座って待っててくれ」
「は、はい」
入って右側のソファは乙葉先輩が寝転んでいる。
必然と、派手目な格好をした上級生の隣にかけることになる。
「こちらよろしいでしょうか?」
「ん、あぁ、構わないよ。乙葉の上でも良かったんだけどね?」
「ひっどーい。まぁ天音ちゃんなら良いかなー」
どうやら隣に座る男性は乙葉先輩と同じ三年生の先輩のようだった。結構酷いことを言っても、冗談として受け流している。
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20