1:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 08:53:39.09 ID:FQVp12gN0
アイドルマスターシンデレラガールズ・ライラのSSです。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 08:54:36.34 ID:FQVp12gN0
序
遠い彼方の 煌めき見つめ
3:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 08:56:37.21 ID:FQVp12gN0
T セイハロー・フロム・ホームタウン
「明日世界が終わるなら」なんて例えを出さずとも、今日を全力で生きる意味はある。
4:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 08:59:19.54 ID:FQVp12gN0
* * * * *
「なかなかすごいファンもいたもんだな」
5:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 09:00:04.65 ID:FQVp12gN0
「ライラ、このあと時間あるかな? ちょっと打ち合わせができたらと思うんだけど」
「はいです、大丈夫ですよー」
別日。予定を終えて休憩スペースへ戻ったライラは、プロデューサーに声を掛けられた。そばにはトレーナーの青木明も一緒で、何やら話し込んでいた様子。特訓でも始まるのだろうか、と資料を覗き込むように二人の間に入るライラ。
「いま明さんと話してて、次回からのレッスンで新しいプログラムを覚えていこうってことになってね」
6:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 09:01:25.78 ID:FQVp12gN0
U ミッシング・イン・ザ・シティ
人にはそれぞれ役割があるし、きっとそれぞれに責任もある。あるいは希望も。
7:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 09:02:54.05 ID:FQVp12gN0
* * * * *
《ライラ、忘れないで。生きていくために大切なことは二つ。受け入れる柔軟さと、揺るぎない想い。その両方なの》
8:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 09:03:22.33 ID:FQVp12gN0
ぼんやりと思い返すライラ。公園のベンチで行き交う人を眺めたり、交流したりするようになったのは新緑が始まる頃だっただろうか。あれからぐるりと季節が一周して、再びの緑を目にした。そしてさらにまた今、暑い暑い毎日がやってきている。それはつまり、彼に、みんなに、そしてこのアイドルという世界に出会えた季節がまたやって来たということでもある。
情報が濁流のように駆けゆく毎日の中で、自身のおぼつかなさを痛感することはしばしばだったライラ。もともとそんなにテキパキと動ける人間ではないし、それが日本語ばかりの世界ならなおのことだ。でもそれは仕方のないことだし少しずつ、できることから頑張ろう。そう思っていた彼女への、光り輝く世界へのお誘い。
最初は半信半疑だったライラ。だけど徐々にいろんなことができるようになってきて、いろんな人に出会えて、そしていろんな人に支えられながら歩んでいく毎日が、だんだん楽しくなっていった。
彼との出会いが、差し伸べられた手が、あのお誘いの言葉がなければ、アイドル活動はもちろん、こんなに慌ただしく毎日を過ごすことすらできなかっただろう。経験したことのないような日々の忙しさとともに今はいるけれど、それはとても暖かくて、とても幸せで。それは嘘偽りのない、ライラの率直な気持ちだった。
9:名無しNIPPER
2020/11/08(日) 09:04:09.20 ID:FQVp12gN0
* * * * *
「ライラー! 元気なさそうだけど大丈夫カ?」
63Res/192.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20