高垣楓「あなたがいない」
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95: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/20(日) 22:11:17.52 ID:LTP9DQ6S0

 私は心から、残念に思う。
 時間薬と、よく言われたりする。失恋とか。
 しかしそれは、なにかを忘れるための時間なのであって、本当に薬なのだろうか。
 時間をかけることで、私はPさんを忘れてしまうのだろうか。
以下略 AAS



96: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/20(日) 22:11:49.02 ID:LTP9DQ6S0

 私は、薬を飲む。
 二週間。特に変わった様子はない。いや、少しだけ変わってきたことがある。
 相変わらず睡眠薬で昏倒するように眠るのだけれど、寝付きはよくなったが早くに目が覚めることが増えた。
 二時間くらいでぱっちりと。そこからもう一度眠ろうとするのは、とても苦痛だった。
以下略 AAS



97: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/20(日) 22:12:19.35 ID:LTP9DQ6S0

 プロデューサーからようやく、ゴーサインが出た。
 ちひろさんがたびたび私の様子を確認に来て、今の状態ならとチームに上げてくれたらしい。
 心から、安堵した。

以下略 AAS



98: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/20(日) 22:12:45.95 ID:LTP9DQ6S0

「高垣さんは最近、まとまったお休みを取ったとか。どうでした、お休みは」

 番組の収録。司会の方からインタビューを受ける。

以下略 AAS



99: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/20(日) 22:13:14.98 ID:LTP9DQ6S0

 クリニックに通い始めて二か月。
 睡眠はそこそことれているような気がするけれど、仕事のパフォーマンスはさっぱり上がらない。私は少し焦っている。

「先生」
以下略 AAS



100: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/20(日) 22:13:41.75 ID:LTP9DQ6S0

※ 今日はここまで ※

ではまた ノシ


101: ◆eBIiXi2191ZO
2020/09/21(月) 22:49:44.72 ID:brMXuKjJ0

投下します

↓ ↓ ↓



102: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/21(月) 22:50:25.24 ID:brMXuKjJ0

 ライブに向けていろいろなことが進んでいく。使う予定の曲はほぼアレンジが終わっていて、私はボーカルレッスンに勤しんでいた。

「はい。結構です」
「ありがとうございます」
以下略 AAS



103: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/21(月) 22:50:56.33 ID:brMXuKjJ0

「ここはアコギメインで、編成をアコギとピアノ、パーカスのトリオでどうかと」

 我々チームを含む、ライブスタッフのミーティングが続く。ここにアイドル自身が加わる必要はないのだけれど、私はできるだけ参加するようにしていた。
 スタッフメンバーからレジュメを渡され、簡単に目を通す。なるほど、編成の確認か。
以下略 AAS



104: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/21(月) 22:51:41.96 ID:brMXuKjJ0

 私がこうして意見を述べることは、そう多くない。Pさんがいた頃はそれこそ、Pさんにお任せして問題ないとさえ思っていた。
 今回もそのスタンスには違いないはずだったのだけれど、周りのスタッフが気を遣ってくれているためか、私に意見を求める機会がわりとある。
 あらかたの編成は決まったところで、次の議題に移る。ライブの日程は半年前に押さえてあるので、当日までの営業の確認だった。
 予定されている営業活動は、滞りなく進んでいる。私の体調のことがあって心配ではあったけれど、営業メンバーの努力でなんとかしのいでいたらしい。
以下略 AAS



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