アイドルと僕
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9:名無しNIPPER[saga]
2020/09/06(日) 22:10:45.62 ID:m7NO/Da6O
彼女たちに向かって、前列に陣取っていたファンたちが声をかけに近づいていった。出待ちというか何というか分からないけれど、メンバーもそれに応じて立ち止まったり、声を返したりしている。

へぇ、結構距離感近いものなんだな。

さすがに今日知ったばかりで声をかける勇気はない。そのまま彼女たちの横を通って、駅構内に向かおうとしたところだった。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[saga]
2020/09/06(日) 22:11:34.62 ID:m7NO/Da6O
ああ、と納得して頷いた。

「勘違いかと思った」

「あんなに後ろで見てたの、お兄さんだけだから。それに、私の方見てくれる人って珍しいからね」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2020/09/06(日) 22:12:07.95 ID:m7NO/Da6O
「タツヤさん……くん? タツヤくん!」

名前を呼んでどや顔をされた。反応に困りつつも照れてしまって、視線をそらしてしまう。

「めうー、行くよー」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage]
2020/09/07(月) 09:14:05.15 ID:fG0ibvvGO
きたい


13:名無しNIPPER[saga]
2020/09/14(月) 00:07:19.74 ID:RNy0wtmvO
自宅に帰ってツイッターで言われた通りに検索すると、彼女の言った名前でアイコンが出てきた。

フォローするボタンをタップして、ツイートを確認する。

ライブの報告や日常のこと、とりとめもなく色々なことを呟いていた。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2020/09/14(月) 00:08:11.52 ID:RNy0wtmvO
俺が生まれ育った町は、何もなかった。

山と海はある。周りに住む人たちはみんな顔見知りで優しくて、夜になると星が輝いて虫がさざめく町だった。かと言って、漫画に出てくるような過疎地域でもなく、ショッピングモールや娯楽施設もなくはない。

決して嫌いではなかった。むしろ好きだった。
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage]
2020/11/25(水) 11:01:04.79 ID:7ykx7FHuO
続き待ってる


16:名無しNIPPER[saga]
2021/04/03(土) 21:43:29.09 ID:i7Q+K0YcO
長らく置いてしまってすみません。
再開します


17:名無しNIPPER[sage]
2021/04/03(土) 22:01:27.37 ID:gOMqN4+yo
うおおおおおおおあ!


18:名無しNIPPER[saga]
2021/05/11(火) 00:19:00.53 ID:BI7vjm55O
環境だけで何かが変わるということはないと、ここに来て気がついた。もしくは、俺自身が何かを為せるほどの器をもっていなかったというだけかもしれないが。

こうやって走る距離を伸ばしたのも、或いは今日見かけた彼女、めう……ちゃん、のように、輝く誰かに焦がれてということなのかもしれない。だとしたら、あまりに単純すぎて自分でも笑えてしまう。

テレビでは俺と同世代のスポーツ選手やタレントがど?活躍する様子が日夜流れ、大学の連中も明らかに俺より優秀だ。今日の彼女のように、誰かを惹き付けるなんてこともできない。
以下略 AAS



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