アイドルと僕
1- 20
18:名無しNIPPER[saga]
2021/05/11(火) 00:19:00.53 ID:BI7vjm55O
環境だけで何かが変わるということはないと、ここに来て気がついた。もしくは、俺自身が何かを為せるほどの器をもっていなかったというだけかもしれないが。

こうやって走る距離を伸ばしたのも、或いは今日見かけた彼女、めう……ちゃん、のように、輝く誰かに焦がれてということなのかもしれない。だとしたら、あまりに単純すぎて自分でも笑えてしまう。

テレビでは俺と同世代のスポーツ選手やタレントがど?活躍する様子が日夜流れ、大学の連中も明らかに俺より優秀だ。今日の彼女のように、誰かを惹き付けるなんてこともできない。

それでも俺は、なんて言える何かもないのが恥ずかしいけれど、ただ焦る。

誇れるものがない自分に。

都会から見る星のように、俺の光は霞んだものに感じられた。

ステージで見た彼女と、ステージを見ることしかできない自分。

楽しかったはずなのに、勝手に比較して勝手に落ち込む。

そんな自虐心を振り払うように、いつもよりオーバーペースで走り、自宅に戻った。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
53Res/43.02 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice