アイドルと僕
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10:名無しNIPPER[saga]
2020/09/06(日) 22:11:34.62 ID:m7NO/Da6O
ああ、と納得して頷いた。

「勘違いかと思った」

「あんなに後ろで見てたの、お兄さんだけだから。それに、私の方見てくれる人って珍しいからね」

ほら、と彼女は他のメンバーの方を振り返った。確かに、他のメンバーには数には差があれど、今も何人かのファンが話しかけている。それなのに、彼女は自分から俺に声をかけてくれたということは。

「ま、お兄さんが私のことを推してくれたら嬉しいんだけど」

自虐するように彼女は笑った。ステージ上の笑顔とは違う、少し哀しい笑顔だった。

「推します推します」

その表情に何だか胸が詰まって、つい口から言葉が漏れてしまった。

「え、本当ですか?」

「うん、本当に。お姉さんが見てて一番惹かれましたし」

それを聞いて、彼女はパッと表情を明るくした。今度は、さっきとは違って心の底から光って見える笑顔だった。

「あ、私はめうです。名前、めう。お兄さん、お名前は?」


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