花丸「私の天使」
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33:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:29:31.20 ID:qe4+sBJv0
「なんだか眠くなってきた……」

しばらく経った頃、花丸の茎を編む手が徐々に覚束なくなり、舟を漕ぐように頭を傾けだすと、ぽすりとヨハネの膝の上に落ちる。

すぅすぅと規則正しい寝息を立てながら眠る花丸の頭を撫でながら、ヨハネの口元は自然と綻ぶ。
以下略 AAS



34:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:30:40.21 ID:qe4+sBJv0





以下略 AAS



35:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:31:20.68 ID:qe4+sBJv0


ゴーーーーーーーーン…………


以下略 AAS



36:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:32:27.33 ID:qe4+sBJv0
記憶の中の姉はいつも優しかった。

今のみんなの服装のような黒髪をしていた。

道を歩くときはいつも手を繋いでくれて、引っ張ってくれた。
以下略 AAS



37:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:33:08.26 ID:qe4+sBJv0





以下略 AAS



38:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:33:47.55 ID:qe4+sBJv0
今日もまた、頭の上で揺れるシロツメクサの冠が見える。

あれを被ってきたときは、私と遊ぶ合図の様なものになっていた。

「このシロツメクサの冠ね、ルビィちゃんが褒めてくれたんだ。」
以下略 AAS



39:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:35:40.66 ID:qe4+sBJv0
「ハァーイ、ヨハネ。」

白い月が殊更大きく見える晩だった。

「久しぶりね、マリー。」
以下略 AAS



40:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:36:35.14 ID:qe4+sBJv0
眼下に見えるは灯りの消えた空っぽの街。

やいのやいの駄弁る天使達は、音もなく春の夜空を滑るようにゆっくりと飛んでいく。

天蓋では、ゆっくりと北斗七星が満月に水を撒こうとしていた。
以下略 AAS



41:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:37:24.15 ID:qe4+sBJv0




「もうすぐ死ぬ子供だけに見えるそうよ。」
以下略 AAS



42:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:38:05.50 ID:qe4+sBJv0

朝の陽射しは僅かな木漏れ日となって、ヨハネを照らす。

昨日ほど寝付けない夜は初めてだった。

以下略 AAS



43:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:38:36.68 ID:qe4+sBJv0

ヨハネの願い通り、花丸はその日来なかった。



以下略 AAS



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