10:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:12:47.64 ID:qe4+sBJv0
「けどこれだけは言っておくわ──」
一度そこでマリーは一呼吸おいて──
11:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:13:14.53 ID:qe4+sBJv0
*
12:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:13:54.65 ID:qe4+sBJv0
黒々とした山の麓、街の外れの小さな家からは陽だまりのような灯りが漏れていた。
「花丸や、そろそろ食事ができるから運んでおくれ。」
部屋の窓から夜の山を眺めていた花丸は、後ろを振り返り元気よく返事をする。
13:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:14:29.37 ID:qe4+sBJv0
「ねぇ、おばあちゃん。」
「なんだい?」
継ぎ接ぎだらけのブランケットを被りながら、食事の支度をする自分の祖母に声をかける。
14:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:15:05.86 ID:qe4+sBJv0
しばらくの間、ヨハネとの夢のような遭遇は花丸の心の中で残っていた。
けれども、少しずつ降り積もる日常はヨハネとの出会いの上にうっすらと覆い被さる。
夏、秋と季節は過ぎていく。
15:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:15:35.41 ID:qe4+sBJv0
*
16:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:16:14.93 ID:qe4+sBJv0
「いってきまーす!!」
「花丸!帽子被っていきなさい!」
叫びすぎて思わず咳き込む祖母から薄汚れた白い帽子を受け取るや否や、花丸は子供たちの喧騒の方に駆けだしていく。
17:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:16:52.19 ID:qe4+sBJv0
「五月蠅い……」
苛々とヨハネは顔の前を飛翔する羽虫を黒い翼で振り払う。
「ああ、もう……」
18:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:17:36.13 ID:qe4+sBJv0
「待https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1594555549/ってー!!」
ビクッとして思わずヨハネは自分の寝床である大樹に身を隠す。
(今のは近かった……!)
19:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:18:30.97 ID:qe4+sBJv0
>>18
間違えたので、ここ読まないでください。
次の投下が17の続きです。
20:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:19:11.09 ID:qe4+sBJv0
「待ってー!!」
ビクッとして思わずヨハネは自分の寝床である大樹に身を隠す。
(今のは近かった……!)
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