12:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:13:54.65 ID:qe4+sBJv0
黒々とした山の麓、街の外れの小さな家からは陽だまりのような灯りが漏れていた。
「花丸や、そろそろ食事ができるから運んでおくれ。」
部屋の窓から夜の山を眺めていた花丸は、後ろを振り返り元気よく返事をする。
「はーい!今日の晩御飯って何ずら?」
「今日はね、花丸の大好きなサラミがあるよ。」
柔らかな笑みを浮かべつつ慣れた手つきでサラミを薄く切るおばあさんは、思わぬ好物の登場に小躍りしている花丸を見やる。
穏やかで幸せな時間だけがゆっくりとそこに流れていた。
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