42:名無しNIPPER[saga]
2020/04/28(火) 22:12:17.69 ID:kH44I3Ym0
「んーと、私の場合は……昔から、唄ったり、
踊ったりするのが好きで。それを続けてる内に、ココへ来ちゃいました」
「おー」
43:名無しNIPPER[saga]
2020/04/28(火) 22:25:04.53 ID:kH44I3Ym0
ちょっと悔しいな、と美嘉の脚を揉むフリをしながらくすぐっていると、
待っていた迎えがようやく到着したようです。
「お疲れ様です、皆さん。帰るよ加蓮」
44:名無しNIPPER[saga]
2020/04/28(火) 23:20:55.79 ID:kH44I3Ym0
◇ ◇ ◆
特にダンスレッスンを終えた直後など、
加蓮はその辺りの浜に打ち上げられたクラゲと大差ありません。
45:名無しNIPPER[saga]
2020/04/28(火) 23:38:07.14 ID:kH44I3Ym0
「頑張ってるな、加蓮」
「でしょ? もっと褒めてもいいんだよ」
46:名無しNIPPER[saga]
2020/04/28(火) 23:54:16.58 ID:kH44I3Ym0
加蓮の言葉通り、三週間後まで迫ったアニバーサリーライブ。
昨年十一月末の開設から一周年を祝した、事務所総力戦の様相を呈しつつある一大企画です。
過去最大となる一万人規模のホールを抑え、
47:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 00:15:32.19 ID:SPkljqcV0
「ん?」
「未だに会えないんだけど、速水さん。避けられてる?」
48:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 00:39:49.10 ID:SPkljqcV0
◇ ◇ ◆
「……よし」
49:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 00:50:51.05 ID:SPkljqcV0
拍子抜けする程すぐにアイドル活動を認めてくれた両親の事ですので、
初めから頼めば全面的にバックアップしてくれた事でしょう。
ただ、父もお仕事で疲れているでしょうから、
そんな時に更に負担を掛けるような真似は気が引けて。
50:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 01:05:07.97 ID:SPkljqcV0
今度は父が思案する番でした。
彼方を見つめながら口元に手をやる癖は、妻が身籠ったのを機に煙を断ってからも、
どうやら染み付いて剥がれないようです。
51:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 01:24:58.85 ID:SPkljqcV0
自分の全てを暴かれてしまったようで、加蓮の頭に血が昇ってきます。
訳も分からないまま込み上がってきた言葉をぶつけようとして、
声帯が震える直前でどうにか唇を引き結びました。
52:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 01:51:37.98 ID:SPkljqcV0
◇ ◇ ◆
「久しぶり」
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