もしもし、そこの加蓮さん。
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47:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 00:15:32.19 ID:SPkljqcV0

 「ん?」

 「未だに会えないんだけど、速水さん。避けられてる?」

 「たまたまだと思うけど。アポ取ってみようか?」

 「別に、そこまではいいけどさ」

 「気になるの?」

 「ま、ね。色々と話してみたい事もあるし」


辿り着く先も知れぬ階段、その一歩目を踏み出させた主犯格。

加蓮の中で速水奏はそんな立ち位置に収まっていました。
あの日交わした視線の意味を、加蓮は未だ飲み込めずにいます。

 「そのうち捕まえる」

 「そうか」


考えるべき事は山積していました。
ライブに、中間考査に、ご贔屓メーカーの新作コスメ。

疲労の詰まった頭の隅へと追いやられていたそれらを引っ張り出しながら、
彼女は心地良い揺れに身を委ねるのでした。


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