もしもし、そこの加蓮さん。
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49:名無しNIPPER[saga]
2020/04/29(水) 00:50:51.05 ID:SPkljqcV0

拍子抜けする程すぐにアイドル活動を認めてくれた両親の事ですので、
初めから頼めば全面的にバックアップしてくれた事でしょう。
ただ、父もお仕事で疲れているでしょうから、
そんな時に更に負担を掛けるような真似は気が引けて。


なんて理屈はもちろん建前でした。
加蓮もやはり年頃の女の子ですから、幾ら良好な関係を築いているとはいえども、
親に隠れてやりたい事の一つや九つはありますし、
何より秘密の特訓という古式ゆかしい響きに、加蓮はずっとずっと憧れを懐き続けてきたのです。

もっとも、一人娘の親心がそれを許してくれる筈もありませんでしたが。

 「もう一回通す?」

 「んー……」

地べたに座って腿の外側広筋を伸ばしながら、加蓮は考えを巡らせました。

 「お父さんはさ」

 「うん?」

 「どうしてアイドル、やらせてくれるの?」


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