晴海シンジュ「四月馬鹿には笑いたい」【ナナシス】
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1: ◆HQmKQahCZs
2020/04/01(水) 11:03:19.98 ID:X4wlayyGo
嘘をつくなんてことをしなくなったのはいつからだろう。
私がまだ小さい。今でも小さいが今よりも小さい頃はまだ嘘をついたことがあった気がする。
でも、成長するにつれて人を騙すことを辞め、騙されるほうになっていった。
きっかけがなんだったのか覚えてははいない。あるいはきっかけなんてなかったのかもしれない。
ただ、それをつまらないと思っただけで。
別に大人びているつもりは到底ないのだが、それがどうやら生まれもった私の性分らしい。
子供心を忘れられない姉がいるからか
それとも無邪気な姉がいるからか
とにかく私はこの二人を見て
あぁ、守らないとなと思ってしまっていたのだ。
だからこれは天罰なのかもしれない。
子供心を捨てた私に対する、過去の自分からの。
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2: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:05:11.71 ID:rGjnhKth0
4月1日。世間ではエイプリルフールと呼ばれる日だ。
正直私はこのイベントに良いイメージはない。
いつも私を振り回す姉の冗談が大義名分を得てさらに加速する日だからだ。
3: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:05:42.74 ID:rGjnhKth0
カジカ「もうお姉ちゃん! 本当に心配したんだからねっ!」
サワラ「ごめんごめん。でもかえらないで〜って泣くカジカちゃんの姿にお姉ちゃんったらもう涙がちょちょ切れて」
シンジュ「まぁ、それがカジカの良いところだ」
4: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:06:11.45 ID:rGjnhKth0
エイプリルフールか。
皆が笑顔で嘘をつく日。
そんなことができればちょっとは可愛げがでるのだろうか。
5: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:06:39.31 ID:rGjnhKth0
カジカ「おーい二人ともぉ。朝ごはんできたってお母さんが」
シンジュ「それにバカな姉も大嫌いだ。目障りだ」
カジカ「ふぇ?」
6: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:08:15.33 ID:rGjnhKth0
嘘じゃなかった。
カジカはレッスンを休み、サワラはそれに付き添っている。
そして私は一人、ナナスタに来ていた。
7: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:08:41.47 ID:rGjnhKth0
支配人「昔話をしようか。実は僕もね、ちょっぴりだけど荒れていた時があったんだ」
支配人「キレて物を壊して、母さんにひどいことを言って。今でも反省してる」
支配人にも、そういう時期があったのか。
8: ◆HQmKQahCZs[sage]
2020/04/01(水) 11:09:13.22 ID:rGjnhKth0
シンジュ「………」
かえるが、しんでいた。
そのかえるは、わたしがひろってきたもので、かわいがっていた。
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