2: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:33:27.69 ID:6vHR34Kro
始まりは奇妙で、終わりも奇天烈だ。
なんて言えば、あんたは信用してくれます?俺が持ってる全部を使って、そんであんたが理解してくれる自信がいっこもねえ。
最悪だ。悪夢が継続してしまった。
どうして、どうして?丸く収まるはずだった物語は、なぜだかガムシャラに続いてしまう。アレで終わりでいいじゃないっすか。それでも、だ。物語が終わりでも、俺らの人生ってそうそう簡単には終われないんすよね。
3: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:34:48.66 ID:6vHR34Kro
ていうか。なんだよ、車って。
意味わかんねえし。
嘘にしてもレベルが低い、演技にしては寒すぎる、俺を騙すにしたってそんなのでどうしようってんだ。
4: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:36:00.79 ID:6vHR34Kro
始まりは、米。
俺もよく分かんねえけど、平子さんちで車の周りに米が撒いてあったらしい。犯人不明、原因不明、奇妙で不明で不安になる事件だ。
その数日後には、車に駄菓子。さらに別な現場でも駄菓子が車に置かれてた。
犯人は現行犯逮捕、自称「平子さんちの黄色い車」。
5: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:37:22.38 ID:6vHR34Kro
「なんで、そっちばっかこんなことになるんすかね!!」
恨みの視線はそれから数時間後。なんの混乱もなく仕事を終えて、俺らは帰り支度をしている。
ふう、と息を着いて。
6: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:38:38.76 ID:6vHR34Kro
「上の方のじゃなくて、下の方?」
「あ?どういうこと……方言が違うって?」
この人ばりっばり変なとこにイントネーションあったりして、気ぃ抜くと突然訛るからなー。いや、そんなんともかく、そうだ。いつものとは地方が違う。さっきのは……えーと?
7: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:39:48.18 ID:6vHR34Kro
……翌日、状況は最悪だった。
「おざーっす」
入ってきた時は普通だった。そう、普通だったんだ!
8: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:41:04.81 ID:6vHR34Kro
奇妙な感覚に侵される。俺は今、一体何を見ているんだろう?こいつはそもそも何者なのか?
俺を試すみたいに、きらりと輝く瞳が俺を捉えた。いやだ、嫌すぎる。今すぐここから逃げ出したい衝動に駆られ、全身が毛羽立った。なんでだ?
9: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:42:09.51 ID:6vHR34Kro
だから、今のままを望むのだって、別におかしくはねえだろう。井の中の蛙大海を知らず、空を見るばかりじゃきっと肩も凝る。俺らが居られる場所を守るのだって、正答のひとつでいい。
今までが間違いだらけだったとしても、その間違いで生まれたものもたくさん合ったはずだから。今そこにあるものが間違いだなんて言いたくないから。
俺達、どうあってもまっすぐには生きられないみたいで、どうしても王道にはなれなくて、上手く売れられなくって。
だったら、無理する必要なんて、ないんっすよね。
10: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:42:56.12 ID:6vHR34Kro
そうだ。そうだよな。
俺らを笑ってくれる誰かのために、俺らはどこまでも行くんだろ。じゃあ、隣に誰がいて欲しいかなんて、当たり前じゃないか。
悪あがきでも、最後の一撃だとしても。
11: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:44:32.62 ID:6vHR34Kro
前回のとこから続いて終わらせたくなり、筆を取ってみた次第です。なのでこれはほぼ100パーうそんこしか無いです。
別に必要は無かったんですけど、なんか気持ち悪かったので区切りよく終わらせて見ました。
雨は気まぐれ。
スマホを落としただけなのに2観ました。とってもよかったです。みんなも見て感想をツイートしてくれよな。
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