10: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/03/09(月) 23:42:56.12 ID:6vHR34Kro
そうだ。そうだよな。
俺らを笑ってくれる誰かのために、俺らはどこまでも行くんだろ。じゃあ、隣に誰がいて欲しいかなんて、当たり前じゃないか。
悪あがきでも、最後の一撃だとしても。
たとえば明日死ぬとしても、それすらも超えて行けるような。
「その熱意がまだあるなら、きっと君達は大丈夫」
そんな声が聞こえた。
気のせいじゃない。
「は……?」
顔を上げる。そこに、もうその声の主は存在してなかった。ん、と短く呻いた平子さんが目を開いて、それから数秒驚いたように俺を見ていた。
「なんでお前いんの……?」
「……もういいっすわ」
それからぱったり、あのよく分かんねえ車は出てこなくなった。平子さんちの車も、正体不明の関西弁のやつも。
あれって、なんだったんだろうか、と時々思うけど、考えたとこで答えが分かんねえし、それなら考えるだけ無駄だわ。
まあ、まだ俺達、全然かもしんねえけど、とりあえずもうちょい頑張りましょうよ。テッペン獲れるって、信じてんすから。
貴方には俺がいるんすから。
「ところでその話、どこまでホントなの?」
「俺の話全然信用する気ねぇなぁ、あんたはもう!解散だ解散!!」
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