116: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:20:36.55 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「それで、亜利沙ちゃんの歌だっけ?」
亜利沙「それが、ありさ……ダンスも自信ないんですよ。容姿だって……ううっ」
可憐「私も、見た目が地味だし、そもそもアイドルに向いていないのかも……」
117: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:21:42.59 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「自信なんてないし、弱い人間なんだ」
可憐「でも……だって、いつもあんなに堂々と、一生懸命レッスンをして……」
紗代子「自信がないから、一生懸命練習するんだ。いつか、思い描く自分になれるように」
118: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:23:17.41 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「社内オーディションで緊張せずに、具体的には手や足が震えないような特訓はないものでしょうか? ……と、どうかな」
いつものように、プロデューサーに疑問をぶつけてみる。
相変わらず、返信はすぐだ。
119: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:24:02.12 ID:ZRhpxi3E0
亜利沙「紗代子さん! 言われた通り、ホウキを用意しましたけど、これをどうするんですか?」
可憐「机も……用意しましたけど」
120: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:26:13.98 ID:ZRhpxi3E0
亜利沙の掌の上で、ホウキはガクガクと震え、落ちそうになる。
紗代子「落としちゃダメだよ。あのね、コツは乗せてる掌じゃなくて、ホウキの先端を見ることなんだって!」
亜利沙「ホウキの先端……あ、ホントです。ホウキの揺れがなくなりました」
121: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:27:11.06 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「もちろん! 亜利沙ちゃーん。可憐ちゃんと代わってあげて!!」
静香「その後は、私もいいですか?」
志保「ふーん」
122: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:30:25.56 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「高山さんは、不思議です……」
紗代子「え? なにが?」
123: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:31:07.33 ID:ZRhpxi3E0
とある場所で、高山紗代子のプロデューサーは、ホウキを手にしていた。
独りであり、誰見ることのない場所であったが、掌に乗せる前から手は激しく震えている。
そして掌に乗せると同時に、ホウキは手のふるえを伝え揺れながら床に落ちる。
124: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:32:08.92 ID:ZRhpxi3E0
高木社長「ではこれより、765プロ劇場公演センター争奪社内オーディションを開催する。まずは誰かな」
のり子「はい。アタシから。福田のり子、ハウスダンス踊ります」
125: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:33:35.43 ID:ZRhpxi3E0
そして亜利沙の順が回ってきた。
亜利沙「松田亜利沙、蒼い鳥をう、歌います!」
志保「え!? 歌唱力で有名な千早さんの名曲をわざわざ……?」
126: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:34:32.53 ID:ZRhpxi3E0
小鳥「はい、では次は可憐ちゃん」
可憐「は、はい。あ、あの……篠宮可憐、あ、歩きます」
昴「え? 歩く?」
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