122: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 13:30:25.56 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「高山さんは、不思議です……」
紗代子「え? なにが?」
瑞希「私たちは、同じ事務所のアイドル候補生ではありますが、ライバルでもあります。特に今回は社内オーディションです。なのに高山さんは、いつも私たちに、自分が受けている指導内容を惜しみなく教えてくださいます」
紗代子「うーん……でも、私たちは仲間だから」
瑞希「今回は、ご自分のことではなく、他の娘の悩みをわざわざプロデューサーに聞いて特訓を始められました」
紗代子「だってみんな、友達じゃない」
瑞希「高山さんが、不思議だと言うのはそのことです」
紗代子「?」
瑞希「頭では、高山さんは不合理だとも思います。指導内容を自分だけのものにしないし、他の娘り為にプロデューサーに質問したり。でも……高山さんが、仲間だからとか友達だからと言うと、私の中から不合理が消えてしまいます」
紗代子「それって、瑞希ちゃんも同じ気持ちになるってこと?」
瑞希「はい。それが……高山さんの言ってることが、正しいとしか思えなくなってきます」
紗代子「それはきっと、瑞希ちゃんも最初からそう思ってるからだよ。みんなが笑顔だと、幸せだって感じるのは一緒だからだよ」
瑞希「なんだか……うまくはぐらかされた気もしますが……はい、そう思うことにします」
紗代子「うん。うふふ、良かった」
瑞希「はい……良かった、です」
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